先日行ったタミヤフェアの物販ブースでずっと探していたプラモと出会うことができました。イベントも楽しかったのに、作りたかったプラモと出会えて幸せ。ホビーショーなどもそうですが、メーカーの物販ブースには出会いが待っています。今では店頭でもあまり見ることが無いキットなどがそっとあったりするんです。今回ご紹介する「1/72 ドイツ空軍 ヘンシェル Hs129 B-2」もそんなキット。戦車を空中から襲うタンクキラーの元祖ともいえるめちゃくちゃかっこいい飛行機のプラモです。
タミヤ 1/72 ウォーバードコレクションは、タミヤの純正キットとイタリアの模型メーカー「イタレリ」のキットでラインナップが構成されています。この「ドイツ空軍 ヘンシェル Hs129 B-2」の中身はイタレリ製。飛行機模型によくあるグレーの成型色ではなく、本機も投入された北アフリカを思わせるようなダークイエローの成型色になっているのが最高です。モールドもくっきり系の飛行機模型なので、簡単にディテールが消えるようなことはありません。パーツ数も少ないので、2時間もしないで組み上がります。
飛行機のデザインもかっこいいのですが、対戦車攻撃に任務を絞って開発されたというコンセプトにも痺れます。対戦車攻撃は対空砲火の飛び交う低空での危険な任務。そのために被弾確立を少しでも減らそうと小型化した機体に、エンジンを二発搭載するというイケイケのデザインになっています。1943年7月にドイツとソビエトの間で勃発し、人類史上でも最大の戦車戦ともいわれている「クルスクの戦い」ではこのヘンシェル Hs129 B-2が大活躍。ソビエト戦車1個旅団を全滅させるほどでした。
1995年にイタレリ版で発売され、日本では1996年にウォーバードコレクションにラインナップした本キット。パーツの組み立ても癖がなく、モールドもすっきりクッキリしていてすごく良い飛行機模型だと思います。これだけ手軽に組める双発機というのもなかなかないですね。メッサーシュミット Bf109やフォッケウルフ Fw190と言ったメジャーどころのドイツ機とは全く異なるデザインラインを楽しめるだけに、ぜひともまた店頭に戻ってきてほしい飛行機模型です!!
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)