プラモデルの金閣寺をマッキーで塗って完成。フェニックス、小舟、自撮り。

 できた。これがやりたかったんだよこれが。タミヤのキャンパスフレンズセットIIに入っている自撮り女子二人組をトンチキなプラモの前に置いて喜んでいるそこのキミ!キミだ!恥じらうな!観光地に行け!!!!(北方謙三)ということで、私は金閣寺を建立した。これがキャンパスフレンズセットと同じ1/24だと金閣寺が巨大になりすぎて自撮りどころではなくなってしまう。しかし童友社がチョイスした1/200というスケールのおかげでこの収まり具合である。興ざめなのは土台の断面だが、これは適当な植物とかを植え込んで全景と背景のレイヤーをどうにかして切れないか考えています。そのうち実験してみよう。

 ところで地面とか水面を作っているときはエキサイティング極まりなかった金閣寺だけど、やっぱり最後に組み立てる段となるとこれはもう黙ってちまちま作業をするしかなく、「うおーこんなところにこんな驚きポイントが!」みたいなことをやっている余裕もない(というかそんなに驚くべきところがない)。

 強いて言うならば金閣寺の2Fが何色をしているのかマジでわからなかったというのが一番興奮した。いわゆる記念写真のアングルでは2Fの廊下の色など見えようはずもなく、壁が金色で屋根の裏が金色っぽいということがわかるだけ。あらゆる画像検索を試したがいっこうにわからず、最終的に「空から日本を見てみよう 金閣寺」というむちゃくちゃな検索ワードにより2Fの廊下が金色であることを確認した。考証というのは大変な作業である。マッキーで塗っておけばビカビカに光る廊下の完成だ。白いプラスチックで成形されている手すりも塗っておこう。

 ショートケーキにいちごを乗せるように、最後の最後、エターナルな輝きを放つ黄金の鳳凰をその頂に君臨させる。これまたどちらを向いているのかが判然としないが、南面しているだろう(だいたい仏教に関係あるものは正面が南であるのが常道だ)という推測と画像検索の合わせ技で確定させた。

 よしできた、とランナーを捨てようとすると「金閣寺」のプレートと、その上に謎のパーツが。ネームプレートは塗り分けたりしないと貧相なので無視するとして、このGの卵のようなパーツはいったいなんだんだ。29番……29番……そんなものを組み込む過程があっただろうか。

水面におもむろに浮かぶ29番に「あっ」と声を出す。風流極まりない、この静かな後景に画竜の点睛としてぽつねんと置かれる木の小舟。あってもなくても良すぎるこのパーツを入れた設計マンと説明書にそっと忍び込ませたイラストレーター氏に感謝しながらヤスリで丹念に小舟のバリを削り落とす。

 かくして私の金閣寺は建立された。気が向いたときにチラチラと手を付けて、800円かそこらでずいぶん長いこと遊んでしまった。このコスパの良さはプラモのいいところでもあり、悪いところでもある(だってこんなに安かったらどんどん買ってきちゃうし作るの間に合わないじゃん!)。軽率に作る初めての建築物模型、大変美味しゅうございました。次は何を作ろうかな!

<em><a href="/author/kalapattar/">からぱた<br></a></em><a rel="noreferrer noopener" href="https://twitter.com/kalapattar" target="_blank">@kalapattar</a>
からぱた
@kalapattar

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。