樽酒、木、紙。「芝居小屋のプラモデル」を作らせるのは、舞台であの子が放った一言かもしれない。

 「これは神社でよく見るやつ!」と思いながら樽酒のパーツを箱から取り出しました。思わぬものが箱から飛び出てくるプラモデルは楽しい。しかもこれは神社のプラモデルではなくて、芝居小屋のプラモデルのパーツ。

 「芝居小屋のプラモデル」があるというのがすでに面白いというか、何でもプラモデルになっているものだな……とびっくりしました。このマイクロエースの1/60 芝居小屋は建物の外観と周囲を再現することで、芝居小屋のある景色を作ることになります。パーツには色々な面白さが詰まっていました。

 気合の入った木。まず、これがすごい。箱にはしっかりと「手作り樹木入り」と書いてあります。よく考えると、こういった手作りのミニチュアを手に入れることもないのでじっくり眺めてしまいました。原材料が気になりますし、個体差があるのかもしれないと思うと、もう一個買って比べてみたくもなります。

 紙に印刷されたカラフルな図柄は、絵看板や屋根飾り、引き戸の格子の奥に見える舞台の幕を再現するもの。裏面はシールにはなっておらず、カットもされていないので自分で切って貼っていく方式です。素朴な柄が愛おしく、手作り感を生かした仕上がりを目指したくなります。酒マークや筆文字の看板はシールになっているので、これはこれでペタペタ貼るのが楽しみ。

 パーツは茶色と黒の成型色で、そのまま作るだけでもいい塩梅にレトロな雰囲気に仕上がりそう。でも、樽酒や提灯は金ピカにしたいな……という謎の高揚感もあります。

 なんで芝居小屋のプラモデルを買ったのかというと、先日演劇を見に行ったから。劇場のプラモデルってないのかな……と思って模型店に行ったらそこにドンピシャのものがあり、思わず買ってしまったのです。

 見に行った演劇は露と枕という劇団の『雨のかんむり』という演目。避難所で暮らす姉妹が両親を探しに行くかどうかで口論になるシーンが印象的でした。姉が「今日探しに行かなくて、会えなかったらどうするの?」と言うと、妹が「そのときは、もうそのときなんじゃない?」と言い放ちます。この決意ある一言にしびれました。私も失敗のことなんて考えずに、そのときはそのときだと思って芝居小屋を作ろうと思います。

露と枕 公式サイト
https://tsuyu-makura.amebaownd.com/

<a href="/author/crisci4mens/">クリスチ</a>
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

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