

私が好きな茶室は如庵。室内の土壁に暦を貼ったり、動線に沿って設けられた鱗板という三角形のスペースがあったりと創意工夫がわかりやすいからかもしれません。織田有楽が作った茶室です。
茶室は主人が客を茶でもてなすための建物です。そこに主人の好みが反映される、器や釜、掛け軸という要素の流れにあるもので、千利休が作った2畳しかない待庵なんかも有名です。これ以上語るとその作りやあらましを語るほどの知識は持っていないことがバレてしまいそうなので、この辺にしておきますが、エクスプラスから発売された「アマゾンの半魚人」は、箱/パーツ/パーツが入る袋/説明書という”プラモデルが持つ要素”をそれぞれかなりユニークな形に仕立てています。
それくらいに「いい感じの袋にランナーが収まって、説明書が箱に詰められている様子」に慣れ親しんでいるという証拠でもありますが、なんとなく四角い枠にパーツが収まっているのが今っぽいプラモデルで、そうでない木の幹から枝葉のようにパーツがくっついているのが昔のプラモデルだな……というのが私のイメージ。しかし、このプラモデルは袋に番号付きのテープが貼ってあるという独特な方式を採用しているのがかなり面白いです。

箱もボール紙といっていいほどの厚紙をテープで止めて立体にするスタイルで、これは仕事が丁寧で見ていてかなり面白いです。手作り感満載!かと思うかもしれませんがその直後に、かなり丁寧にテープが貼られていることに気づくので、むしろ「いい仕事をしている」というような関心が湧きます。

織田有楽の作った如庵が好きな理由は「創意工夫がわかりやすいから」と書きましたが、それ以外にも「何か他と違ったことをかっこよくやっているように文面を見る限り感じられる」という相対的にユニークな面に惹かれている部分もあります。今まで作ったプラモデルと異なる作法で箱に詰められたアマゾンの怪人、改めて箱を閉じると、他のプラモデルと違う縦長のボックスそのものもかなりカッコよく……というか工夫があるように見えてきまました。
「しかしなんでわざわざこんな箱に……、最初に感じた印象となんか違うぞ」と思ったところで調べてみると、「箱の形が元となった製品と同じ」という、海外のクリーチャーモデル好きとってはとっても大事な意味が箱のサイズにはあったんですね。
あまりにもトリッキーな構成はむしろ「箱も含めたプラモデル」という、プラモデル好きが思わず言いそうなことを忠実に守ったスタイルということで、「普段と何か違うぞ」と思って、ユニークだなんだと面白がっていた要素が実は王道に着地する……というとてつもない製品でした。