

組み立てるだけで味わえる猛烈なベトナムの匂い! I ain’t no fortunate one~
タミヤのM113ACAV、実はおれが小学生4年生の時に初めて買ってもらったMMなんですよね。強そうな戦車とかではなく装甲兵員輸送車に食いついた自分のヘソの曲がり具合がアレですが、それは置いておいてもこれがまあ大変いいキット。今回はこのキットの味付けをグッと濃くしている、3人のフィギュアに注目したいと思います。
M113自体はMMでは1974年6月に発売されているんですが、このM113ACAVは1987年7月発売の商品。無印M113とACAVとの違いは車体の上に取り付けられたM60機関銃と、銃座の周囲に取り付けられた防弾板などでして、これは車内から射撃ができるように、ベトナム戦争の時にくっつけられたものです。元々のM113のキットもベトナム戦争時のアメリカ兵のフィギュアが付いていましたが、改修によってよりナム度が上がっているわけですね。


というわけでACAVに付属しているフィギュアもコッテコテのベトナム具合。このギトギトした濃~いド緑色の成型色から匂い立つ、圧倒的ベトナム臭。肺いっぱいに吸い込みたいですね。さらに言えば、芝居の濃さが最高です。見てください、この激走ぶり……。M113は後部ランプが開いてそこから車内の兵員が飛び出してくるという車両なんですが、まさに「銃弾が飛び交う中、身をかがめてダッシュしてます!」というポージング。う~ん、カッコいい。


フィギュアの装備も非常にベトナム的。ヘルメットの人の方はM1956装備にジャングルファティーグ、ヘルメットカバーにM16といういかにもベトナム戦争という装備。もう一人の方も成型色だと同じ服装に見えるんですが、どうもタミヤの完成見本を見るとこの人の服はタイガーストライプ迷彩で塗装するのが正しい様子。かぶっているのもブーニーハットだし、持っている鉄砲もAKM(説明書にはAK47とありますが、この形だとAKMが正しい)。タイガーストライプの迷彩服は一般的な兵隊ではなく長距離パトロールや特殊作戦に従事する兵員が好んで着たようだし、AKは「銃声で敵が混乱する」などの理由で前線の奥に潜入する兵士が使っていたということで、ちょっとこの人からはブラックオプスの匂いがしますね。

芝居の濃さで言えば、銃座から体を出して機関銃を撃っている彼もなかなかのもの。T56-6ヘルメットを被り防弾チョッキを着た姿はこれまた典型的なベトナムの装甲車両搭乗員の服装ですが、機関銃を撃ちまくりながらなにやら怒鳴っているポーズは、まさに戦闘中のヤケクソ感。装甲車の上に乗っかってる機関銃って、プラモデルだとなんだか「これ意味あんの?」みたいな感じがしますが、ちゃんと頼れる兵器だったのねということを納得させてくれます。

というわけでむせかえるようなベトナム臭さに大興奮。芝居の濃さといい、装備品のシャープさといい、ジャングルファティーグのゴワゴワ感も伝わってくるようなモールドといい、やっぱり久々に見てもいいものはいいですね。このプラモデルを入手した小学生の頃には全然わかんなかった面白みが、なんだかあの頃よりもよくわかる気がします。で、このキットは肝心のM113の方も面白い(マジで1974年のプラモとは思えないくらいよくできてる)ので、その辺についてもまた今度書ければと。ひとまずダナンからは以上です。
