誰もが何度も乗っているから、タクシーのプラモデルはおもしろい。

 僕はスポーツカーが好きだけど、自分のクルマは持ってない。だからスポーツカーのプラモデルを作ってみても、パーツを眺めて「へー内装はこうなってるんだー」とか。説明書を眺めて「ボディはこんな色があるんだなぁ」と思うだけで、ホンモノのスポーツカーが実際どうなってるのかはよくわからないし、ましてや乗り心地なんかはわかるはずもない。そんな僕でも何度も乗ったことのあるクルマがある。タクシーだ。アオシマからジャパンタクシーのプラモデルが発売されている。

 全く知らないモチーフのプラモを作るのと知っているモチーフのプラモを作るのではやっぱり気分が違う。前者は学校の授業を受けるようなもので、後者はテストを受けていたら「あ!ここ進研ゼミでやった問題だ!」ってなるようなものだ。パーツを眺めるたびに、「この手すりグニグニ動くんだよな」。「あーこれカードをピッてするやつだわ」ってなるのでランナーを眺めているだけでも楽しい。

 加えてタクシーのプラモのいいところはプラモ作りの資料が欲しいと思い立ったら、すぐに乗りに行けるところだ。駅前に行って手を上げるだけ。ランボルギーニやフェラーリに思い立って乗れる人はなかなかいないかもしれないがタクシーは都内なら490円で乗れる。みなさんは僕と同じでタクシーは終電泥酔割増タクシーしか乗らないかもしれないが、たまには昼間にタクシーに乗ってみるのもいい。移動の手段ではなくプラモの資料としてみるタクシーはいつもより贅沢な気がする。

 ホンモノのタクシーを資料にしてリアルなタクシーを作りこむのも楽しそうだけど、今回は少しフィクションを入れ込んでみることにした。nippperロゴのデカールをドアに貼ってみる。nippper広告入りのラッピングタクシーの出来上がりだ。プラモデルはホンモノの縮小じゃないから、こうして少しの嘘をつくことができるのも楽しいところだ。でも、これはあながち嘘じゃないかも。いつかホンモノになるかもしれないしね。

<a href="/author/motomotopi/">もとぴ</a>
もとぴ

東京在住。世界を理解するための糸口としてプラモデルを制作中。趣味の記録や思索のためにnoteも書いています。