

正直に言うと、カウンタックの見た目はそんなに好きじゃない。同じランボルギーニのクルマならアヴェンタドールの方がかっこいいなと思うし、あのカウンタックの未来チックなデザインが「あの頃考えた未来のスタイリング」という感じがして、いま見るとどこかチープに見えてしまう気もする。そんなカウンタックには新型の「LPI800」というモデルが出ていて、カウンタックを現代版にアップデートしたような車になっているようだ。
アオシマからちょうどその新旧二つのカウンタックが楽プラのシリーズで出ている。楽プラだからと侮るなかれ、写真のままの二つの車をそのまま手のひらサイズに縮めたような精密さがある。そんな二つのカウンタックを組み立てて、手に持ってグルグルと眺めてみるとなんだか最初の印象と違った気分になってくる。これ実はすごいカッコいい車だな!
なんでそう思わせてくれるのか、それはまさにプラモデルが組み立てやすさとスタイリングの正確さとの間で悩みながら特徴を捉えて設計されているからに他ならない。


まずはボディパーツから眺めてみる。上が元祖カウンタックで、下が新型のLPI800だ。組み立てる立場からいえば、ボディはなるべくひとつのパーツになっていると組み立てやすくてありがたい。しかしその中で「ここは別パーツになっていると嬉しいでしょ」と設計者の声が聞こえてくるところがある。いちばんはドア付近の開口部分だ。ここには新旧どちらのカウンタックも後で黒いパーツがはまるところなのだが、裏返せばそれはつまりカウンタックを特徴づける部分であることを示している。ここはプラモならシールで再現しようという選択肢もあるわけだし、実車なら新型もインテークが必要なのはあるかもしれないが、旧型に合わせて黒い三角をドアの部分まで伸ばしてくる必然性はないはずだ。


逆に新型カウンタックで旧型のデザインを大胆にアレンジしているなと思うのはルーフの形状だろう。旧型が後方視界のためのペリスコープとしてルーフが一段下がっているのに対して新型はどデカくルーフが開いているのがボディだけのパーツを眺めるとよくわかる。旧型ではルーフからリアまで流れる台形の意匠を新型はルーフからエンジンの上部まで丸々ガラスにして、後方視界の良さと「エンジンがスケスケで嬉しいですよね」というアピールとを同時にしている。このエンジンから内装の部分までガラスが繋がってて一体感がメチャあるよねというのを骨格標本的に見せてくれるのがこのプラモの醍醐味で内装とエンジンが一体のパーツになっているから、側面の窓まで一体のクリアパーツと合わせてみるとその構造が見えてくる。

組み上がった2台を眺めてみるとタイヤの厚みや車体の大きさの違いがまさに手に取るようによくわかる。特にプラモになると上からまじまじと眺めることができるので実車の写真とはまた違う印象がある。旧型カウンタックは想像以上に真四角。直方体を速そうな形に削りました、みたいなシンプルな見た目が強烈に感じる。ただ、空力的には新型の方が優れているんだろうなーというのがボディから少し浮いたドアミラーやボディ下の薄いフィンから感じられるのもテクノロジーによるバージョンアップという感じがして感動する。
実際この2台ともレアな車だし、上から/横から/ボディをスケルトンで……なんて実車じゃあ到底できない。それがプラモデルなら明日買いに行けば、ネットでポチればすぐに体感できる。是非とも二つ並べて「クンタッチ」を感じて欲しい。