とびきりの夏を道路から砂浜まで駆け抜けたい/タミヤのシュビムワーゲン

 家から一番近い海はどこだろう。

 そんなGoogleのコマーシャルみたいな思いつきで大洗に行くことにした。常磐線で水戸駅まで向かい、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線に乗り換えて大洗へ。乗り換えは少なく、都心からバンバン離れていくので、まさに旅といった感じだった。大洗に降りて、海鮮丼を食べ、そのまま大洗サンビーチ海水浴場へ向かう。サラサラとした砂は気持ちよく、綺麗な砂浜だった。

 海へ行くのは十数年振り。それでいて、どこに行ったかなんていうのも覚えていない。仕事終わりに高校の同級生の車に詰め込まれて、東京駅でそのまま行ったということは覚えている。

 大洗の海水浴場に向かう途中で大変驚いたことがある。「砂浜まで、遠くない?」ってやつだ。

 道中、視線の先には建物がひとつもないのでどうやら海が近づいているらしいということに気づいた。そして、そのあとに公園のようなものがあり、駐車場があり、さらに歩いて、ようやく「海だ!」と言いたくなる風景……かと思うとさらに少し歩く。過去の”海での思い出”を一生懸命思い出しても、海へ着くまでの記憶がまるでない……。

 とはいうものの、こう思ったのは確かだ。「道路から砂浜までを車で一気に行ってしまいたい」。そして、調子に乗ってそのまま少し海に入ってしまいたい。

 「舟 feat. クルマ」と思わず言いたくなるドイツの水陸両用車、シュビムワーゲンであれば、道路から海まで一気に駆け抜けることができるだろうか。そう思いながらタミヤの1/35 シュビムワーゲンを組み立てていると、明らかに舟な見た目に車輪がついているという姿が面白い。今でも水陸両用車を開発するとこうなるのだろうか。

 それっぽい形になったあとに細かなパーツをつけていく時間が結構楽しく、みるみる雰囲気が良くなっていくのが面白かった。なにより「プラモデルを作っているぞ」と悦に浸れるのが良い。

 完成後に「これはかっこいい!」と思ったのは、エンジンフードを外して斜め後ろから見た姿。スクリュー、エンジン、マフラー……と前方まで連なる部品の連続。

 これを「俺が作ったんだ!」と思えたのが最高に気分が良かった。この後、塗装をしようと思うが何色が良いだろうか。そういえば大洗は海が近いということもあり、老若男女問わずハーフパンツにTシャツという人が多かった。高齢の方がサラッと鮮やかな色を着こなす姿が印象的だった。彼らのようなとびきりの夏を写しとった姿に、シュビムワーゲンを塗ることができたら、今年の夏は私の勝ちだ。

<a href="/author/crisci4mens/">クリスチ</a>
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。