プラモを通して知る、バイクという機械の魅力。/タミヤ RC166

 『ジャジャ』というマンガを読みました。
 イタリアメーカーバイクの歴史・魅力をこれでもか!と語った上で誰かと分かち合いたいという、作者のえのあきらさんの想いが詰まった作品だと思います。読みましょう。
 そんな作者の熱に感化され、いてもたってもいられずこのキットを手に取りました。イタリアメーカーの魅力をたっぷり浴びたのにHonda?!という内なるツッコミに耳を塞ぎながら、TAMIYAのスケールモデルと向き合うのはこれが初めてではなかろうか?と思案をめぐらしワクワクながら開封。

 キカイについて疎い私でも「これが”エンジン”になるのだろうな…」と直感的に理解できる精密に象られたパーツの数々。初手で目に飛び込んでくるパーツたちが珠玉のように輝き放っていることに驚き、しばし眺めるだけの時間を設けてみました。ははーん、さてはこれ…名作って呼ばれるやつだな!などと独り言を言いながら、鑑賞に満足した後、パチパチと軽快な音を響かせながらランナーから切り離していきます。

 速乾セメントを使用しながら組み立ての息抜きに、付属しているRC166の解説書に目を運んでみます。普段なら流し読みをしがちな解説書も、情報のひとつひとつが目新しいものばかり。これがHondaのRC166!これがGPレースの歴史に残るマシンのひとつ!などと、勢いで手にしたキットにますます熱が帯びていきます。新しい魅力に気づくということは自分を歓喜させることと同義であり、そこに行き着くにはキットとそれに連なる情報たちと対話を重ねることが必要なのだなと気付かされます。なるほど、これがスケールモデルと向き合うということなんですね。

 フレーム、エンジン、ホイール…どれひとつとっても完成度の高さに惚れ惚れしつつ、繊細で精密なパーツたちを組み立てる手をわざと止めてみました。ただただ眺める時間。そのひとときはまるで甘美なる果実のよう。少し前までは魅力に気づくことすらできなかったキットが、今や黄金のような輝きを放ち、それに魅了されていく。きっと『ジャジャ』に登場する人々もどこかで魅力に気づきのめり込んでいったんだなと、親近感すら覚えてしまいます。さて、これからどうやって塗装していこうか。魅了される日々はまだまだ続きそうです。

コロ助
コロ助

1992年生まれ。沖縄出身。生物とアークナイツ、ダイナソーJr.が好き。