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飛行機プラモに後から付け足す画竜点睛/遅れてきたお助けシールの話。

 そのピリッとした姿があまりに気に入ったので額に入れて飾ってあるスペシャルホビーのブガッティ100P。頑張って丁寧に組み上げて、まるっとブルーに塗るだけで100点満点の素晴らしいプラモなんだけど、どうにも難しそうで一度は放っておいたのがキャノピー(透明の風防)です。細いフレームをしゃきっと塗らないとこの飛行機のナイフのような鋭さがどうしても損なわれてしまう。自分でマスキングして塗るのはかなり怖い。

▲歯ごたえかなりありますが、頑張って組むと本当にいい景色を見せてくれます。

 そんなときにすごく力になってくれるのが、フレームを残して風防を全部覆ってしまえるようにあらかじめカットしてあるマスクシートです。このブガッティ100Pについてもキットと同時に専用のマスキングシートが発売されました。マスキングシートにお金を払うのって、少しプラモを触ったことがある人だとどうしても抵抗があるかもしれません。「このお金で何が買えるかな?」って計算しちゃうから。しかし、自分同じことをやろうとするとものすごく大変です。プラモ作りを時給換算するのはちょっと無粋だけど、キレイな風防をミスなく手に入れられるのはプライスレスです。

 「飛行機模型は窓枠を塗らなきゃいけないから敬遠してるんだよね……」という人にこそ、カット済みのマスクをキットと一緒に買ってもらいたい。これを箱に一緒に入れておけば、飛行機模型でも一番の難関と言ってよい窓のマスクにビビることがなくなる。国内外の有名なキットなら、「メーカー名+スケール+機体名+マスク」で検索するとほとんど対応したものが用意されています。Amazonでは「マスキング販売」や「探照堂」が有名ですね。

▲台紙から剥がして風防に入ったラインに沿ってピシッと貼り付けます
▲お好みの色に塗ってフィニッシュ。この真っ直ぐなカキっとした線はなかなか自分で作り出せません

 「画竜点睛」という言葉がありますが、飛行機模型でもっとも目を引く場所はおそらく操縦席とそれを覆う透明の風防でしょう。ここがビシッと決まっていれば、その他のところがちょっとヨボヨボでもクリーンな雰囲気に見えるものです。だからこそ風防の塗り分けは職人的な技が求められるわけですが、少しの追加投資で誰でもキレイに仕上げられるならそれに越したことはありません。

 フレームを塗り分けたブガッティ100Pをいまいちど額に戻して飾ります。まるで龍の絵に瞳が入ったように、お気に入りの飛行機がよりいっそうクッキリと部屋の中で存在感を放つようになりました。みんなも風防のマスキングに少しだけ投資をしてみましょう。きっと肩の力が抜けてさらに積極的に飛行機模型を楽しめるようになるはずです。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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