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ポーランドからやってきた、軽やかな飛行機プラモの緻密なディテールを味わう。

 最近ヒコーキ模型を作る人の間でその名前が話題になりがちなアルマホビーというメーカーがあります。ポーランドの人ってかなり自分の国の飛行機が好きで、プラモデルもご多分に漏れず。ということで、模型店でその美しいパッケージを見かけたので(そしてセール期間中だったので)フラリと買ってみました。PZL P.7aという決して派手じゃない飛行機です。

 パッケージを開けてびっくりするのは、この繊細すぎる波板表現。先日私が味わったアズールのPZL.24もなかなかでしたが、同じスケールでここまで緻密にパターンが刻まれていると、なんだか興奮してきます。正直肉眼でギリギリ見えるか見えないかのピッチなのですが、これはポーランドの模型メーカーの意地ですねぇ。

 さらっとコクピットを組んでみると、少ないパーツ数で密度感のあるギチっとした造形が立ち上がってきます。小さいパーツにやや太めのゲートがくっついているので少々切り出しや組み立ては難しいですが、落ち着いて作業していると瞬間的に「ムワッ」とパーツが合って、突如リアリティが出てくるのが楽しい。
 そして何よりも驚いたのが……。

▲この計器盤のパーツです。

 この飛行機は正面のパネルと少し斜めになった左右のパネルにさまざまな計器が詰め込まれているわけですが、それを正確な彫刻で表現するためにあえて真っ平らに設計してから、二箇所の溝を頼りに谷折りするというちょっと他では見かけない構造を取り入れています。こんなファジーなことが成立するのかな?とちょっと不安になるのですが……。

 所定の位置にピタッと入って、キレイに収まってくれました。胴体はこんなに短くて、まるでカタクチイワシのよう。わずか1枚のランナーに飛行機のすべてが収まっていて、それがゆっくりと組み上がっていくのが楽しいのです。マイナーな小型機って昔はマニアックな人のためのマニアックな製品として流通しているのがほとんどでしたから、「それなり」の出来のものが多かったんですけど、いまは本当に良いメーカーが良い製品を実直に作っていて、海外製のプラモでも大ハズレを引く可能性はぐんと減りました。

 エンジン周りの排気管も本当に繊細だし、接着位置や角度も驚くほどピシッと決まります。カウリング(エンジンの覆い)で隠れてしまうのがもったいないほどの眺めですねこれは。

 純粋に組み立てを楽しみたいという気持ちにも寄り添ってくれる、かなり精度の高いプラモでした。もちろんここから色を塗って楽しんでもいいし、そのままオブジェとして置いても儚く可愛いフォルム。なによりこのカモメのような翼が「飛行機ってすごく軽やかだなぁ」と心の奥底に訴えかけてきます。アルマホビー、いまでは沢山の飛行機をプラモデルにしていますので、見かけたら手にして、こんなふうに組み立てて眺めてください。飛行機模型は、組むだけでもすごく楽しいのです。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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