フォードのトラックなのに日本製!?/プラモで知るその面構えに武士道を見た!

▲パッケージにはフォードのフォの字もないです。オトナの事情。

 アメリカの有名な自動車メーカーに「フォードモーターカンパニー」ってのがありますが、ベルトコンベアによる流れ作業で乗用車の大量生産を行い、アメリカのモータリゼーションを推し進めた立役者として有名ですね。フォードは自国内だけではなく、いち早く海外へも進出し、イギリスやドイツ、ロシアなどに生産工場を置きます。そんな海外進出の中に日本も入っており、横浜に日本フォードの工場を構えます。乗用車やトラックなどを生産しますが、時代は太平洋戦争へ突入。アメリカ資本の日本フォードは1940年に操業停止と相成ってしまうのです。

 前置きが長くなっちゃいましたが、今回紹介するのはIBGモデルの「G917t 1938年式3tトラック横浜工場生産型」(長い)。このG917tはフォード製のトラックでして、日本フォードで生産されて日本陸軍で使われていた軍用トラック。ほぼ同じ形状でドイツ軍も同じ車輛を使っており、これはドイツフォードが生産していた車輛。なんと日独が同じトラックを使っていたということに(ただし大元はアメリカフォード製というオチも)。

▲1/72だけど1/35って言われても気付かないランナー枚数ではある。
▲タイヤのトレッドパターンなんかはお見事としか言いようがないやつ。

 IBGモデルは以前スキャンメルパイオニアでも紹介しましたが、今回もシャキっとしたディテールに程よいパーツ構成、設計もしっかりしてるので組みやすい。エッチングパーツも入ってますが、必要最小限なので臆することはないぜ!

▲組みあがると大変カチっとした印象。

 パーツの合いがとてもよく、ゲート処理をちゃんと行っていればガタツキもなく組みあがるのはさすがIBG。クリアパーツにストレスを感じないのは大切だなー。ヨーロッパ模型メーカーの中でも金額的にもお勧めしやすいのであります。とはいえやはり気になるのはココ。

▲面。誰が何と言おうと剣道の面である。

 しかしこの車輛の一番のチャームポイントであるフロントグリル形状。いやね、初見でコレが出てきたら「日本製」なわけで 、「日本人設計者が剣道の面の形状を参考に作ったんじゃないか」と思っちゃうぐらいの既視感ですよ!本当設計者に聞いてみたいよこの形状の意味を。武士道を感じるぜ……。

 ドイツ軍もこの車輛使ってた事考えるとなんかニヤニヤしちゃうんですよね。当時剣道とか日本の文化がどれくらい海外に知られていたかはわかんないですが、これを見たドイツ人が「ケンドーのメンじゃないか!(雑)」って言ってたら面白いなあと思うわけでございます。ハイ。

内藤あんも
内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。