これこそ縁の下の力持ち。ミニスケールなプラモで味わうレッカー車の魅力。

▲ボックスアートはちょいと謎シチュエーション。

 軍用トラック(またはトラクター)というと、民間車輛を流用したものも多数あるけど「軍に納める為に設計された戦闘用じゃないクルマ」っていうのはとても魅力的。量産しやすいように徹底的に簡略化したものもあれば、お仕事にとことん特化した特殊な設計のクルマもあります。今回はそんな中からポーランドはワルシャワにあるIBGモデルズのスキャメルパイオニアを紹介しちゃうぞ。

▲これはパイオニアR100

 スキャメルパイオニアトラクターはイギリス軍が第二次大戦前から使ってる大型トラクター。キャビンやボンネット、前輪の泥除け形状など古風なスタイルのワリに全高が2.8mもあり、大口径のタイヤがミスマッチでなんとも言えない魅力。大型野砲牽引型のR100砲兵トラクター、戦車を乗っけて走る回るTRCU20/30戦車運搬車、今回紹介する重レッカー車としてのSV2S回収車の三種類があります。

▲パーツは多めかなー?エッチングパーツ(薄い金属製のパーツ)なんかもセットされててちょっとハードル高く感じるぞ。
▲ディテールは深くシャキっとしてとっても好印象。気持ちいい。

 IBGモデルズはこのスキャメルパイオニアシリーズを1/35で展開しており、それをスケールダウンしたのがこのキット。それぞれ砲兵トラクター、戦車運搬車、回収車が出ております。車格も大きくなかなかのオバケ車輛でもあるので1/72なんかはお手軽でいいんじゃないかなーと軽い気持ちで購入したんですが……。

▲お手軽ってなんだよ、お手軽って。

 以前紹介したホビーボスのミニスケなんかは1/35出してからダウンサイジングしてかなりパーツ数を減らしつつスライド金型じゃんじゃん投入して1/72キットを出したりしてるわけで、IBGももちろんそういう方向性でキット化を……したわけじゃなかったぞ!なんだよこの密度は!! シャシー組み上げただけで息切れですよ……息抜きに組みだしたのにさ!(ニコニコしながらお酒を飲んでゐる様子です

▲とはいえ組みあがると最高にゴキゲンです。

 ちっさいのに密度がパネエんですよ。勿論1/35に比べれば一体成型されたパーツも多いんですが(R100は組んだんですよね俺)同じパーツ構成で1/35で出てても全然違和感ないです。エッチングパーツも「ここエッチングで再現するの???」ってところもありますが、組みあがるとちょうどいい塩梅。あ、取っ手関係はエッチングだったんですがそれはさすがにペラペラだったんで0.3mm真鍮線に置き換えちゃったけど。

 このSV2Sは回収車ということで、車体後部に大型クレーンとか積んでて「俺働きますよ!」っていう圧力が強い車輛。組みあがればお手軽感がありつつ、組み立ては1/35並みの楽しみを感じたい。そういう方はぜひぜひトライでございますよ!あ、精度の高いピンセットだけは用意しておいてね!ほんではまた。

内藤あんも
内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。