

「ジープ」というと、今では四輪駆動車の代名詞。ブランド名として街中で走ってるアメリカンSUVでよく見かけるやつですね。
名前の由来はちょっと複雑且つふわっとしておりまして……、第二次世界大戦中の1940年、アメリカ軍はドイツ軍が使っていた小型軍用車輛に触発されて自国の自動車製造会社に設計を依頼。アメリカンバンタムという会社が優れた設計の小型四輪駆動車を提案します。
しかしバンタム社は会社規模が小さく、生産能力を不安視した軍は設計図をウィリス社とフォード社に公開して三社でトライアルを行いました。三社合わせて数千台の試作車輛が前線に送られ、評価の結果ウィリス社のMB、フォード社のGPWが大量生産ラインに乗せられます。このトライアル時にふわっとつけられた愛称が「Jeep」であり、そもそもの語源ははっきりしていないというオチ……。
さて、そんなジープのご先祖様というと、上記の通りアメリカンバンタム社が設計した小型四輪駆動車。トライアル時にバンタム40BRCと名付けられ、レンドリース法(アメリカからの武器供与)によってアフリカ戦線やロシア戦線に送られ、それぞれイギリス軍やロシア軍の足として活躍しました。前置きが長くなりましたがそんなバンタムジープをミニアートが1/35でモデライズしております。


ミニアートのバンタムジープは新製品ではなく、もともと2010年に発売されていたもの。その当時にもロシア軍仕様、イギリス軍仕様、アメリカ軍仕様の三種類が出ていましたが、最近ロシア軍とイギリス軍仕様が新パッケージで再販され、エッチングパーツが入ったりして若干のリニューアルを図ってます。今回作ったロシア軍仕様にはフィギュア5体と装備品パーツ、機関銃が付属しててちょっと豪華。大量のランナーに見えるのはフィギュアとかのランナーも含まれてるからなんですねー。




10年以上前のキットとはいえ、設計は今のミニアートと同様「パーツ細分化してディテール再現するぞ俺達は!」という強い意志を感じます。でもランナーにパーツナンバータグが付いてないので(!?)説明書の図面とにらめっこしながら作らなきゃいけないぞ!

梯子型フレームにエンジンがぽーんって載ってる姿はその後大量生産されたウィリスMBなどにもみられるスタイルそのままで、アメリカンバンタム社の設計がいかに素晴らしかったのかがわかるのだ。


エッチングパーツも入っててちょっと大変そうですが、使わなくても組み上げれる仕様なので安心してください。ぼくはがんばって使いました!フィギュアは座りポーズのロシア兵4人と旗振って交通整理する女性兵も入ってます。この女性兵は置く場所によって色んなストーリーを楽しめるので小洒落た情景作ってみるのも面白いかもねー。
あとね、座りポーズのおじさんたちはジャストフィットする仕様ではないのでがんばるしかないぞ!ぼくは頑張ってごりごり削ったり腕切り離したりして前席二人を座らせたけど後部座席の二人は諦めたぞ!そもそも機関銃載せたりも出来るので無理に座らせなくてもいいんだぞ……(疲れ果ててお酒を入ったグラスをコトリと置きながら)。
ちなみにこのアメリカンバンタム社、小企業で生産能力が低く、自社設計のジープの生産には関われず戦時中はその他の軍用トラックなどを細々と生産していましたが、戦後倒産してしまうという悲しい結末が……。とはいえ、ジープ(ウィリスMB以降)と名付けられた小型四輪駆動車のご先祖様を設計したのはバンタム社である事は変わらないし、ロシアに送られた1000輌近くのバンタムジープは壊れるまで走り続け優秀な設計を裏付けるものとなったし、ロシア製ジープでもある「GAZ‐64/67」のベースにもなりました。
プラモデルもこのミニアートだけじゃなくてアスカモデルとエブロから1/24スケールのものも発売されております(中身は一緒だよ)。そんなジープのご先祖様のプラモデル、コレクションに加えてみるのも一興ですぞ。