叡智の結晶を手のひらに。ドイツレベル1/144ユーロファイター

 飛行機のプラモデルを作り始めて、ジェット機に目を向けると特徴的な形のものが多くて多くてとても楽しいなと思ったことがあります。翼の形状、付き方、胴体の長さなど「飛ぶため」に設計されたフォルムは、様々な鳥を眺めているような美しさと鋭さを感じてとても好きです。ジェット機のプラモデルの良いところは、その叡智の結晶のようなフォルムを気軽に所有できる点です。

 ドイツレベルの1/144のユーロファイターはそのサイズ感から手軽に研ぎ澄まされた塊を手にすることができる素晴らしいキット。デルタ翼+カナードと呼ばれる前翼という、街頭で「ジェット機を描いてみてくださいと」フリップとマジックを渡してもおおよそ描かれないであろうフォルムなのですが、ヨーロッパではこの形が現在は主流だそうです。

 製作自体はとても簡単で驚くほどサクサク進みます。スケールが小さいのでピンセットはあった方が良いです。これを機にピンセットを買うというのも良いと思います。タミヤのものは値段に対しての性能がめちゃくちゃいいので、とりあえずタミヤかなと、珍しく道具の話をしてみました。

 サクサク進むというのは各パーツの角度がしっかり決まったり「あれー?」となる点がかなり少ないことを指すのだと勝手に思っていますが、このユーロファイターはまさにそのとおり。シャープなデルタ翼はメリハリのある傾斜が美しくも取り付け方法に工夫がなされているので「なるほどね」と思いながら、ぜひとも接着してほしいです。特徴的な前翼も接着剤で取り付けたあとにちょっと角度調整をしてあげれば大丈夫。というか、着陸形態が再現しやすいように工夫されていますねこれ。

 そして驚きの秘密が一点。それは組立順と、そこで使うパーツ番号がほぼずれないということ。序盤は一桁台のパーツを接着していきます。コックピットなんか2と3と4を着けるみたいな感じ。プラモデルって不思議ですよね。工程1で使うパーツが1じゃないことなんてザラです。いきなりB38とかD25とかそういうパーツを切ることになる。このキットはそういうことが極力無いように工夫されているので、ストレスなく作れるのがとても嬉しい配慮でした。

 最後にひとつ、私が手に入れたユーロファイターは説明書にミスがありましたので共有です。ジェット噴射口2つの間につけるパーツは指示と逆さに着けるのが正解です。海外キットはたまにこういうことがありますので、うまく行かないときはパーツの向きを回転させたり裏返したりして、正解を探すときがあります。とはいってもそれ以外はシンプルかつストレスフリーな構造で手軽に「どう見てもイケてる塊」を所有することができるのでぜひともチャレンジしてみてください。作ったあとに1/72サイズが作りたいな、いやいや1/48も良いな。なんて模型通販サイトを私と一緒に飛び回りましょう。一個作ると愛着が湧く、それが模型の楽しいところです。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。