

通販サイトを眺めていると、プラモデルとは違う業界で大量買いされている意外なアイテムに出くわします。ネイル用の筆なんかはしょっちゅう視界に入ってくる激安ツールの代表格で、実際どんな使い心地なのか気になります。800円そこそこで5本も入ってるらしいし、普段プラモデル用に使っている筆とはどう違うのか。買ってみました。そして、案外イイぞ……。
まずキャップ付きのピンク色の棒が5本チャック付きPP袋に入って届きます。キャップと言ってもペンのように密封するものではなく、穂先を保護するための筒になっています。で、5本それぞれの毛束の太さはほぼ同じ(毛を纏めている細い金具の太さは外径1mmほど)、毛の長さが5〜25mmの5種類になっています。毛の材質はナイロン、一応先端が細くなるように加工されているようです。

こんなに穂先の長い筆を何に使うんですか……と思われるかもしれませんが、ネイルアートの世界では穂先にたっぷりとカラーを含ませてビーッと細い線を描く技法があります。アメリカのローライダーでよく見る「ピンストライプ」もそうですが、均一な線を掠れずに描くためにはやたらと毛の長い筆を使い、穂先のしなりを使ってゆっくりと引っ張ります。プラモデルに応用するなら、カーモデルの窓枠にもってこいです。

毛の本数が少ないので、濃い塗料をたっぷりと含ませるのはちょっと難しく感じます。少しユルめに薄めた塗料を吸わせて穂先から一定のペースで吐き出させるイメージで描きましょう。穂先のまとまり具合、コシの強さはネイリスト用を謳うだけあってまずまずです。薄め液で筆を洗ってもすぐに毛先が開いてサヨウナラ……という感じでもありません。

っていうか、練習すればカーモデルにフリーハンドでピンストライプを入れるのも不可能ではなさそうです。あ、それ以上近づいて見たらダメですからね。まだ練習中ですからね。しかし長い筆は普段と違うことができておもしろいな……。

もちろん穂先の短い5mmとか8mmのものは面相筆として使えます。正直、広い面積を塗ろうとしたらコリンスキーセーブルの高価な筆で味わえるたっぷりとした含みの良さや穂先のコントロールのしやすさには及びません。しかし、ここぞというときに細かい描き込みをしたいなら、すぐに塗料が乾燥してしまう極細面相筆(毛が短く束も細い)よりもむしろ毛の長さが有用な気がします。どう使うかは使い手に委ねられますが、うまく味方にできればナイスな働きをしてくれる極細のネイル筆、安いのでぜひ手に入れてください。そんじゃまた。