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【キットレビュー】優美なる逆ガル翼。日本海軍の傑作機「流星」をプラモデルで知る/フジミ 1/72 流星改/試製流星

 その美しいシルエットからか、米軍でのコードネームは「Grace(優雅、優美)」。第二次世界大戦期に日本が開発したレシプロ機の中にそんな飛行機がありました。それが今回紹介するプラモデルにもなっている「流星」です。

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 日本が開発した飛行機といえばほとんどの人が「零戦」を思い浮かべるでしょう。でもプラモデルの棚の前に行くと、零戦以外にも魅力的な飛行機が多数並んでいます。プラモデルを通して、自国の飛行機を知ることができるのです。流星も他の日本機とは異なる独特のシルエットから、立体映えする素敵な飛行機です。今回ご紹介するキットはフジミの「1/72 流星改/試製流星」。逆ガル翼の特徴的な姿が大きく描かれた、カッコいいパッケージが目印です。

 流星の特徴といえば、急降下・水平爆撃、雷撃を両方行える、謂わば艦上攻撃機と艦上雷撃機の両機種の役割を煮えなえるところにあります。空母の限られた艦上スペースでも幅広い作戦に対応するため、爆撃も雷撃もこなせる航空機が求められた結果生まれた飛行機なのです。1/72スケールではありますが、胴体だけでもしっかりとしたボリュームがあります。

 外見での大きな特徴は、日本産レシプロ機では数少ない逆ガル翼です。キットも滑らかな形状で見事に表現しています。胴体に取り付けてみると、美しいの一言。この翼は強度向上に貢献しており、短い主脚を逆ガルの下部に配置することで強度の減少と主脚の収納・展開時の負担を抑えつつ、高く機首を上げられるので大型プロペラの装備を可能にしています。

 翼と主脚を取り付け、完成です! なんて美しいシルエットでしょう。キャノピーの仮り抑えに使ったマスキングテープが開発途中のような感じに見えてきて、ひとりでニヤニヤにしてしまいます。日本屈指の高性能機を自分で開発している気分になれます。

 さらに流星の雰囲気を味わいたくなったので、メカサフのライトを吹き、ダークグリーンで塗装してみました。落ち着いた色味と程よいツヤ感、そしてパッケージイラストの機体のように緑色で統一され、より日本機らしさがアップ! 流星の優美なシルエットも引き立っています。Graceと名付けられるのも納得です。

 翼に装備した2門の20mm機関銃、搭載するのは2000馬力級のエンジン、自動空戦フラップによる高速飛行……。その姿に恥じぬ強機体である流星ですが登場時点の日本の状況は悪く、搭載可能な空母は壊滅しておりパイロットも不足、生産状況も悪いために十分な活躍ができないまま終戦を迎えました。まるで機動戦士ガンダムのゲルググを思わせる境遇ですね。もっと早く完成したら、連合国の脅威になったのでは……。

 その境遇と性能、デザインからファンが少なくない機体です。「もし早く登場していたら、戦況は変わったのだろうか?流星の強化機体が生まれたのだろうか?」「他の設計案はどんな内容だったのだろう?」。色々なことが頭をよぎってしまいますね。こちらのキットはシンプルで組みやすい上にカッコいい。手軽に流星に触れるには持って来いのキットです。この美しい機体を、ぜひ手に取ってください!

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