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艦NEXTシリーズの魅力満載のプラモデルを組んで思うこと/フジミ 1:700 日本海軍航空母艦 信濃

 「接着剤不要のスナップフィット化」がスケールモデルにおいて嬉しいことか否か。こまかいパーツ山盛りの艦船プラモではむしろ苦が多くならないのか? 疑問がよぎるが、「色プラ」で「スナップフィット」が掲げられれば「多くにプラモを楽しんでもらう機会を! なので簡単に組めるように考えたました!」というメーカーのもてなしたい気持ちは間違いないだろうし、メチャ考えてくれたと感じる。フジミの艦NEXTシリーズはそう見えたし、艦船プラモに異様な執着を見せる息子と、親子協力プレイでチマチマ組んでいくのは良い時間を過ごせると思えた。ひとつ、息子が接着剤をブチまけるとか心配事が減るのは保護者としては嬉しさでしかない。

 初めての艦NEXTは『1/700 日本海軍航空母艦 信濃』をチョイス。船体の鮮やかなグリーンと合わせてプラ成形色がなんと全10色! 成形色がグレー単色とかあたりまえの艦船プラモとしては脅威の景気の良さ。「各部色分けした成型により塗装不要」と掲げる本シリーズの中でも、この信濃はひときわ景気の良いキットだ。賑やかなランナーを眺めているだけでもう嬉しい。

 初めてフジミの艦船プラモを手に取った今回。「フジミの艦は凄い!」と噂は聞いてはいたが、パリッとしたディテールには目を見張るものがある。特に艦載機の緻密さには驚いた。薄く成形された主翼にすらしっかりと彫刻がされていて妥協がない。しかもプロペラを省略せずに形にしているとか凄い! 桜花はグレー、流星改と彩雲はグリーン、そして着艦テスト機仕様の紫電改がオレンジと、多彩な艦載機たちが飛行甲板を彩ってくれるのでナイスだ。

 艦船NEXTを組み始めてまず感動したのが船体と艦底との合い。バコン!バコン!とスナップフィットをハメていくと、長さ38cmもあるパーツ同士が隙間なくビシィー!と組み合わさる爽快感たるや。平置きのフレームパーツがまるで船の竜骨のように船体パーツの反りを整えてくれる。「色プラ」と「スナップフィット」とを実現するための工夫と精度を初っ端から体感できて「凄い!」となった。

 ただ、「艦船モデルをより作りやすく!」と接着剤不要になったとしても、パーツを切り出した切断跡はしっかり処理しないとパーツ同士が合わないのは既存のスケールモデルと変わらぬこと。このスポンソン支柱を延々と切り出していく作業とか、良く切れる片刃ニッパーがあるとホント助かる。細かく数あるパーツはキワキワを狙って一発切りで済ませてバンバン切り出した。そしてこういう面倒な作業はお父さんの仕事だと、息子は胸を張って丸投げしてくる。

 飛行甲板を置く前に楽しめるのがこの格納庫。息子がいなければ艦船プラモに注視することもなかった自分なので、こうも分かりやすく見せてくれると空母という巨大な機械(もはや施設!)への興味も湧いてくるというものだ。このスペースを活かして艦載機の整備や装備換装していたのかと想像が捗る。

 プラ成型色の賑やかさも合わせてリッチかつボリューム満載で大満足の信濃であった。思わず同じ大和型戦艦の武蔵で艦NEXTをおかわりしてしまったほど。ただ、武蔵はよりスナップフィットキットとしての嬉しさ、難しさの両極がより際立っていた。一部、接着剤で着けておかないとシンドい箇所も。

 でも、それでも。「接着剤がいらない」の是非を問うことを一旦さておきで思うのは、そのスナップフィット化はもっと多くに、新たなユーザーに「艦を届けたい!」という遠心力のあるプロダクトであり、フジミはそれについて滅茶苦茶考えに考え、創意工夫と精度を込めてキットにしていると感じた。メーカーの真摯な姿勢が伝わるのである。そう、艦船プラモを最近見つめ始めた自分としては「艦NEXTには好感がもてる」というカジュアルな感想が湧いてくる。組んでいて私も息子も楽しかったし、完成した艦はカッコ良くて申し分ない。なので次はどの船で艦NEXTしようかな……。ここはやはり大和、いっときたいね!

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