
nippper.comでは今年もいろんなツール、マテリアルを紹介してきました。本記事では今年紹介した数多ある商品のなかから「これはマジでよく動いた……」というツール&マテリアルの上位10個(販売個数ベースでのランキング)をご紹介します。定番っていつでも買えると思いがちなんですが、こういうのほど急に店頭から消えるし、気づいたら「次でいいか」で一年経つものです。買い逃した人はぜひともこのチャンスに確保してください。プラモを始めたばかりの人でも、もうたくさん作っている人にも即効性のある、間違いないやつがたくさん。使い方は各アイテムのリンク先の記事に全部書いてあるので、あとは買って机に置くだけです!そんじゃ行くぞ!
第10位
ウェーブ パーツ・オープナーV2

ウェーブの定番工具「パーツ・オープナー」が、改良版のV2として登場。組み間違えたパーツの分解や、塗装のために一度バラしたい場面で活躍します。合わせ目に先端を差し込み、力任せにせず、ゆっくり優しくこじ開けるのがコツです。V2は先端幅が小さくなり、狭い部分や小パーツにも対応しやすくなりました。薄く手にフィットする持ち手形状や、キャップを本体内に収納できる点も便利です。さらに2mm・3mm・5mmの軸径を確認できる穴と、ストラップ用の六角穴も備え、ちょっとした計測にも使えます。プラモデルの分解作業の心強い一本です!
第9位
グリーンスタッフワールド
スプレー塗料缶専用トリガーグリップ

グリーンスタッフワールドの「スプレー塗料缶専用トリガーグリップ」は、缶スプレーを手を汚さず、指の負担も減らして吹けるようにする補助工具です。国内の模型用スプレーの多くに装着でき、固定力が高いので付けたまま撹拌もできます。飛散を抑える形状で狙いも付けやすい一方、缶だけで使うときとは使用感が変わるので事前のテスト吹きと噴射口の向き確認は必須です。缶スプレー派の作業を確実に快適にしてくれます。
第8位
GSIクレオス Gツール Mr.ブラシウォッシャー

筆が傷む大きな原因は、塗装中に穂先のなかで塗料が乾いて固まってしまうこと。作業中の「簡易洗浄」と塗装後の「本洗い」を分けて行うと筆が長持ちします。そこでおすすめなのが、GSIクレオスの「Mr.ブラシウォッシャー」を2つ用意する方法。ブラシウォッシャーは内部の金具で効率よく洗えるため、普通のボトルより短時間で筆の根元まできれいにでき、筆ピカリキッドはリンス成分で毛先を整えられるのも利点です。2本体制にするだけで筆の寿命が伸び、お気に入りを長く使えますよ!
第7位
IKEA RATIONELL VARIERA 鍋ぶたオーガナイザー

IKEAの「鍋ぶたオーガナイザー(VARIERA)」は、伸縮する構造を活かしてランナーを立てて並べられる、プラモ製作に便利なランナースタンドになります。ランナー枚数が多いキットでも、適当な幅に広げてランナーを差しておくだけで位置が視覚的に把握でき、「どのランナーだっけ?」の探し物時間が大幅に減ります。厳密にアルファベット順にしなくても、だいたいの場所が分かればじゅうぶんで、組み立て中の検索性が一気に上がり作業が快適になります。
第6位
ハセガワ トライツール 極小パーツ ピッカー

プラモデルの極小パーツは、指でもピンセットでも掴めず気合でどうにかする工程の代表ですが、ハセガワの「極小パーツピッカー」はそれをスマートに解決してくれる道具。先端にネチネチした粘着剤が付いたスティックで、極小パーツをカット後にヒョイと拾い、狙った位置に置いて接着し、スッと離す使い方に向きます。とくにノリシロがなく傷を付けたくないクリアーパーツの扱いで真価を発揮します!
第5位
プラモ向上委員会 塗装クリップMaster

塗装クリップMasterは、先端が細く精密で、2mm/3mmのダボ穴に挿せたり、3mm前後のボールジョイントもしっかり掴める塗装用クリップです。滑り止め付きで風圧でもズレにくく、内側には球体・円柱どちらも保持できる溝があり対応力が高いのが特徴です。先端はレーザー溶接、軸はオールステンレスで溶剤洗浄も可能。持ち手側にネジ穴が切ってあり、専用マグネットをねじ込んで装着できるようになっています。
第4位
BEAUTY NAILER ミラクルピックアッパー

「ミラクルピックアッパー」は、弱粘着の芯で極小パーツをペチョっと吸着し、狙った位置まで確実に運んで押さえ込める鉛筆型ツールです。ピンセットだと飛びがちな丸いパーツや掴みどころのない部品に強く、面で保持できるので生乾きの位置調整もしやすいのが利点です。接着剤がパーツに付いていれば、貼り付け時は接着したパーツよりもツール側が先に離れてくれる粘着バランスも良好。芯はキャップ一体の簡易鉛筆削りで表面をリフレッシュでき、ナイフで先端形状を好みに削って密着性を上げることもできます。
第3位
アルゴファイル
ホビー用マルチハンドツール マジ・スク

アルゴファイルの超硬セラミック製スクレーパー「マジ・スク」は、ナイフのように切るのではなく、滑らせて削ることによって表面を整える工具。あらゆるジャンルの模型の仕上がりと作業ストレスを大きく変えてくれる一本です。パーティングラインや合わせ目の除去をするときは、ナイフよりマイルドな切削感でスーッと撫でるように処理でき、刃が食い込んでパーツをえぐってしまう事故が起きにくいのが強み。刃物ではないため手を切るリスクも低く、パネルラインも軽くケガいてシャープさを足せちゃう……という万能ぶりが人気です!
第2位
DARKBEAM UV 365nm 懐中電灯 ブラックライト

プラモデルに塗った蛍光塗料をカッコよく光らせたいなら、ブラックライトは値段ではなく波長で選びましょう。「395nm」ではなく「365nm」表記のUVライトを買うべきです。395nmは紫の可視光も強く出るため全体が紫に染まりがちですが、365nmは可視光が少なく、白いパーツは白いまま蛍光部分だけが強く反応します。プラモ以外にも汚れのチェックやUVレジン硬化などに使えう便利ツールですが、光が目に入らないよう気をつけて使いましょうね!
第1位
ANEX
ラバーグリップ付ステンレスピンセット はじピン

アネックスのピンセット「はじピン」は、パーツをつまんだ瞬間に飛んでいく「ピンセットあるある」をほぼ解消できる工具です。先端に細かな凹凸加工が施されていて、少ない力でもパーツをがっちりホールドできるため、小さなパーツも飛ばして失くす可能性が減ります。コクピットや脚まわりなど緊張しがちな作業のストレスが減り、床に這いつくばってパーツ捜索する時間も激減するので、快適な模型ライフの必需品と言えましょう!
今年よく動いたのは、仕上げを派手にする道具というより、探す/洗う/つかむ/飛ばさない……といった、作業中の摩擦を減らすものが中心でした。完成品の美麗さも重要だけど、作業の快適さがそのままプラモの楽しさに直結している……だからこそ、こういう道具が一気に支持されたんだと思います。果たして来年はプラモデルのツール&マテリアルのシーンにどんなブームが起こるのかワクワクしつつ、我々nippper編集部も模型店やホームセンターなどあらゆるところに目を光らせ、片っ端から試していきたいと思います。
(文・構成/nippper編集部)