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見つけられなかった「耕耘機の使い方」をプラモで知る/PLAMAX いなほ with ホンダ耕耘機F90 水田車輪

 いつだったか、夏の旅行で電車に揺られているとき、窓の外に広がる田んぼの風景を眺めていたことがあります。ところどころにヒマワリが植えてあって、「これは何だろう」と思い、写真を撮ってSNSに投稿したところ、「おそらく堆肥に使うものですね」と教えてもらいました。そのとき、自分は農業のことを何も知らないのだとハッと気づかされたのを覚えています。
 それから数年後、真冬に東北を旅した際、あちこちで停まっているトラクターを見かけました。畑にそのまま放置されているものもあれば、納屋にきちんと収められているものもありましたが、今振り返ると耕耘機の姿は一度も見ませんでした。

 PLAMAXの「いなほ with ホンダ耕耘機F90 水田車輪」は色分けが見事。そして、見慣れない複雑な外観に一瞬戸惑うものの、大きめのパーツが多く、作り始めると意外なほどスムーズに組み上がっていくところが持ち味です。
 とくに印象的だったのは、ハンドル部分のグレーのパーツ。適度な柔軟性があって、少々の無理がきく。グニャグニャンと曲がるので、耕す爪とそれを覆うカバー付きユニットを取り付けたときには少し不安にもなりますが、その後の工程でフレーム構造がバシッと剛性を持つので、最終的にはしっかりと安定します。この辺の素材の持ち味の出方が変わっていく様子はプラスチックならではの手応えで、作っていていちばん楽しい部分でした。

 完成した耕耘機をいなほちゃんと並べてみると、「ああ、こんな風に使うんだ」と自然に風景が浮かび上がります。何が何だかわからなかった形が、急に意味を持ち始めるこの瞬間が本当に面白いで。急に、農作業のワンシーンが目の前に立ち上がったとでもいうか。結構デカいような、そうでもないような……としばらく眺める時間も、人と機械ともに出来上がった姿があってこそ。

 「ところで今の耕耘機ってどんな感じなんだろう」と気になって調べてみると、家庭菜園向けの小型モデルがホンダから出ているようで、人の手で扱えるサイズの機械で農作業を効率化する文化は今も息づいているようです。もしかすると、「これ、うちでも使ってるよ」なんて話してくれる人が現れる日が来るかもしれません。

クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

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