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自分の日常と突然繋がる面白さを教えてくれたプラモデル/PLAMAXの紅い眼鏡 プロテクトギア with 特捜班小型警邏車

 「あ、『赤い眼鏡』の……」と頭の中で言葉が浮かぶ。全身真っ黒な服に硬い装甲。真夏の太陽光線をカキンと弾いた反射光が私の視界の端にチラついた。たくさんの人と通りすがるコミックマーケットの会場で、マスクとヘルメットを片手にプロテクトギアを身につけた男性とすれ違ったのだ。

 なぜ気づいたのかというと、PLAMAXの「紅い眼鏡 プロテクトギア with 特捜班小型警邏車」を持っているからだ。それでも「紅い」を「赤い」と頭の中で間違えるほどには私にとっては縁遠い存在だった。このプラモデルは装甲を身にまとった男性と軍用車両の組み合わせがかっこよく衝動的に手に入れたものだ。

 帰宅して数日、コスプレをしていた男性のことが忘れられず、箱を開けてみる。プロテクトギアは真っ黒なプラスチックで、すぐに出来上がりそう。そう思い組み立て始めると、プラスチックの風合いが各部で違うことに気づいた。衣服はマットな風合いで、ヘルメットや肩のアーマーなどは反対にツヤがある。一見すると気づかないが、質感の違うパーツ同士が組み合わさるとその差は一目瞭然だ。

 部屋に置いておくとアーマーだけがツヤツヤと光を反射し、衣服はまるで分厚い生地で作られたかのような重厚感を与えていることがよくわかる。同じ黒色のプラスチックなのに、こうして仕上げを分ける工夫をするだけで、こんなにも雰囲気が演出できるものなのかと驚いた。

 同梱されている特捜班小型警邏車はファインモールドという別メーカーのプラモデル(さらに遡るともとの金型はミツワ製)で、1/24という車のプラモデルの縮尺で作られている軍用車両はかなり迫力がある。タイヤの大きさなどは特にそう感じる部分で、ミリタリーモデルの主流の縮尺である1/35のものを見て「かわいいサイズだな」と思っていた自分の中でのサイズ感の認識を改めることになった。

 紅い眼鏡に関して調べてみたところ、公開は1987年といまから35年以上前であった。そのコスプレを今やっている人がいる。彼はいつ頃から始めたのだろうか、コスプレだけじゃなくて、実際に車と一緒に写真を撮ったのだろうか。コスプレするほどの愛着の持ち主なので、撮っているかもしれない。

 映画を見たことは無いけど、コスプレをしている人を見た。しかも組み立てるだけで目にした通りの仕上がりになり「あの人は車両と一緒に写真は撮ったのだろうか」と思いを馳せることとなった。カッコいいけど元ネタを知らないプラモデルが急に自分の日常と繋がったのだ。コスプレイヤーに出会うことは稀なケースだけど、こういった偶然が他にもあるかもしれないと考えると、原作がわからなくても気になったプラモデルはとにかく買ってみるというのはかなり楽しいと思う。

クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

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