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メカと女子。麦茶とやかんのプラモデル/PLAMAX みのり with ホンダ耕耘機F90

 ミニチュアの麦茶とやかんをサッと塗ってデカールを貼ってみたところ、麦茶とやかんでしかなくて自画自賛が爆発した。耕耘機と女の子が主役のプラモデルだけれどもこの脇役アイテムによって実存が高まり、初夏の田畑の情景が立ち上がる。「メカ×女子」を掲げるマックスファクトリーの『minimum factory みのり with ホンダ耕耘機F90』は山下しゅんや氏が描くボックスアートが抜群に良くてそれだけでも買いのキットだ。多色成形のパーツとデカールがしっかりと用意されているので無塗装でも情報量たっぷり。今回、それに加えて「麦茶とやかんを塗るだけで優勝できるな」とのイメージが湧き、見事的中したのである。

 家族で遠路はるばる初の往訪となったモビリティリゾートもてぎ、そしてホンダコレクションホール。HONDAへの気持ちを最高潮にしてから現地で手にしたのがこのF90のプラモだ。帰宅後、はやる気持ちを抑えられない息子がパーツを切りだし接着剤でどしどし貼っていく。それを見守りながらずっと目につくパーツが「やかん」だった。タミヤMMなどでも密かな存在感を示す小物パーツ。キットの主題の情景を高めるものから、小ネタ的に仕込まれているものまで様々ある。このやかん、我々の身近な存在なものであるうえ1/20スケールという大きさも合わさって存在感が強い。

 やかんにはミスターホビーマーカーのゴールドを直塗り。塗りムラでシルバーの成形色が見え隠れするくらいでお馴染みの色合いとなる。一方、クリアパーツの麦茶ポットはマッキーの茶色を塗ると透け具合がまさに麦茶!となった。水転写デカールを貼り、水性ホビーカラーでフタを塗るとパーフェクト。とにかく麦茶とやかんが加わるだけで机上に農作業に勤しむ女性の姿が立ち上がるので面白い。工作が得意なモデラーならば、お盆やオニギリを自作して情景をさらに高めるのもよいだろう。

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 とにかく成形色が抜群のキットだった。デビュー当初から輸出されてきたホンダの耕耘機たち。白赤ボディカラーは「世界のHONDA」として名を馳せていく時代性をまとった意匠だ。朱色がかった赤とアイボリーみある白はまさに実機のそれで、ブラックとメタリックグレイのパーツでしっかりメカメカしく仕上がる。一方、みのりちゃんは美麗な肌色、純白のシャツとオーバーオールのインディゴブルーで清潔感あるコントラスト、そして長靴のブラウンと色がたいへん豊富で無塗装でも目が嬉しいプラモなのである。

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 Enjoy HondaでF90のプラモを選んだ後、ホンダコレクションホールで実機を前にする息子。メカのカッコ良さにシビれてかずっと張り付いていた。そう、多くに響くカッコ良さも追求し続けたのがHONDAの歴史であり、それは国内外ともに新たな市場を開拓していくうえで堅牢さと高性能と合わせて必須事項だったという。そして「女性でも扱いやすい機械」をつくり続け、女性の社会進出を応援し続けてきた四半世紀でもある。そういう意味で、minimum factoryの「メカ×女子」というテーマは、HONDAのイデオロギーまで再現したプラモデルシリーズなのだと言える。

 HONDA公式サイトの『本田技研工業 75年史』はコレクションホールと同じく膨大なアーカイブとなっている。モビリティにモータースポーツ、耕耘機を含むパワープロダクツと多岐にわたりすぎる挑戦と偉業を見つめる機会にしてほしい。みなさんも、ぜひ。

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