
ランナーのうえでミニチュアのアニキと猫が見つめるのは同スケールの電脳。そこにゴーストはあるのか?「電脳といえば攻殻機動隊」と言えるほど、作品世界を支える核な要素だ。『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』第2話「暴走の証明 TESTATION」はこのシリーズのSF世界感が凝縮されているうえ、アニメという総合芸術としての気持ち良さが満載の傑作エピソードだと思う。みんな大好きタチコマたちもキャピキャピしてて可愛いばかりの回でもある。
そしてこの回の主役といえる多脚戦車『剣菱重工 HAW206』 試作車ver.が大満足ボリュームでコトブキヤからキット化されている。劇中のイメージまんまなので本気オススメ。買おう。劇中の電脳単体もキットに含まれており、メーカーの譲れない思いを感じられて好感しかない。錠剤みたいに小さいけれども。
加護タケシの電脳と同じく劇中では一瞬しか、しかも一部しか絵が出てこないコックピットがしっかりカタチとなっていくのが嬉しい。操縦桿にパネルにモニター、そして多脚戦車と視覚野を同期させるだろうヘッドギアみたいな装置も再現されていて「ああー。攻殻機動隊ですねー」とファンの心をしっかり掴んでくる。

そして1/35スケールにこだわってくれたのも高評価できる。同スケールのミニチュアは無数にあるので、それらと並べてこの多脚戦車の巨躯っぷりを味わえるから。S.A.C.が今現在と地続き、もしくはパラレルワールド的なSF描写なので、ハセガワの建設作業員セットとのマッチングが非常に高い。冒頭の剣菱重工の演習ドームに居たよね皆? それとあの世界観なら自動販売機も置いてありそうだし。タミヤMMの現行車両や現用戦車と並べても面白いだろう。

「攻殻機動隊、どれから観えば良いか全然わからん」という方には今回紹介している攻殻機動隊S.A.C.第2話「暴走の証明 TESTATION」をまず鑑賞してみるのはキャッチーで良い。劇中の多脚戦車の重厚な動きを見てから、このデカい箱のキットを手にすればかなり高まると思う。接着剤不要のスナップフィットなこともあってガシガシ組んでいけるうえ、堅牢そうな大ぶりなパーツを切り出して組み上げていくと、けっこうなカタマリが目の前に鎮座することになる。