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「戦車模型の美しさは足元から!」抜群の組みやすさとクオリティを体感しよう。タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ ドイツ I号戦車B型レビュー

 重箱の隅を突いて色々書いてきたタミヤのⅠ号戦車B型。最後は、足まわりの面白いところを見てみようと思います。

 第二次大戦勃発前、戦間期の戦車には様々な試みが詰め込まれました。足まわり、つまりサスペンションもそのひとつです。戦車のサスペンションには「普通の車両とは桁違いに重い車体を支えつつ、あらゆる地形を走破しなくてはならない」という条件があり、通常の自動車に比べると圧倒的に過酷な環境に耐えなくてはなりません。どのようなシステムならばそんな条件を満たして自由自在に戦車を走らせられるのか、各国はこぞって新設計を試し、様々な方式のサスペンションが生み出されました。

 Ⅰ号戦車のサスペンションは、車体側面に取り付けられたロッカーアームに、間のリーフスプリングを介してつながった転輪2個セットを突き刺し、さらにその外側には細長いガータービームを取り付けて固定するというなかなか凝った構造。さらにB型ではエンジン変更によって車体が伸びているために転輪も一個増設されており、この増設された天輪はコイルスプリングを使った独立懸架となっています。リーフスプリングと転輪を組み合わせた構造は、まさに大戦間の車両といった佇まい。外側にガータービームが取り付けられているあたり、イギリスのカーデン・ロイド豆戦車からの影響も見られます。

 そんなⅠ号戦車のサスペンション用パーツは、抜群の切れ味なモールドが見ものです。例えば、一個だけ独立懸架されている転輪を支えるアームには、コイルスプリングのモールドが。ワンパーツで整形されていますが立体感抜群で、スミ入れが楽しそうです。

 また、転輪は内部の形状を再現するため、スポーク状の部分とリムとが別パーツになっており、リムでスポークを挟み込んで製作する方式。さほど転輪の数が多いわけでもないので、全部作っても大して時間はかかりません。

 転輪などの周囲を囲う履帯部分は部分連結式。最近のタミヤのキットでは定番となっている方式です。コマ数をちゃんと数えていないとこんがらがりますが、このキットでは支持輪と履帯に「ここをかみ合わせてから履帯を巻いていってね」という突起がつけられているので、そのまま説明書の指示に従って履帯のピースをぐるりと取り付けていけば、誰でも間違いなく足まわりを完成させることができます。よくできている!

 完成してみれば、いかにも大戦間〜大戦初期の車両らしい雰囲気の、クラシカルな足まわりが楽しめます。履帯のモールドもビシッとシャープで、精密感抜群。タミヤの新作は、足まわりまで安定のクオリティなのでした。

しげるのプロフィール

しげる

ライター。岐阜県出身。元模型誌編集部勤務で現在フリー。月刊「ホビージャパン」にて「しげるのアメトイブームの話聞かせてよ!」、「ホビージャパンエクストラ」にて「しげるの代々木二丁目シネマ」連載中。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。

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