

恐竜のプラモデルに筆で塗装したらとても上手にできたしすごく楽しかった。凄腕プラモデラーでもない僕が上手に塗れたのは、プラモデルが筆塗装をしやすいようにできてたから。海洋堂の「ティラノサウルス(幼体)」がそれだ。
このキットは「子供のティラノサウルスには羽毛が生えていた説」を元に造形されていて、体の表面には細い筋の流れが彫刻されている。「白亜紀の暴君」の子供時代におそらく生えていたであろう羽毛が、わりとくっきりめに彫られているわけ。これが筆での塗装を助けてくれるんですよ。

この羽毛の彫刻がどう活きてくるかっていうと、ドライブラシ塗装のときに効果大なんです。説明書にも「ドライブラシしてくれよな」と書いてあります。ドライブラシというのは、筆についた塗料をティッシュやボロ布でぬぐってカサカサの乾いた状態にしてから、プラモデルにこすりつける方法。すると出っ張ったところにしか色が乗らないので陰影を強調できるっていうものなんだけど、このティラノサウルスの場合は羽毛の凸部分だけに色が乗ってくれる。

僕が使った道具はドライブラシ用の刷毛。筆の穂が長いと塗料がべっちょり付いちゃうけど、この刷毛は毛が短いので筆先しか触れることができないわけ。どんなにヘタッピでも色が乗りすぎないスグレモノなのだ。キット自体の設計とスグレモノの刷毛のおかげで上手に塗装できてうれしかったんだよね。

恐竜の色って誰も正解を知らないので、お手本と違ったって気にしなくていい。NHK恐竜番組に出てきたCGのティラノサウルスの色を思い出しながらラッカー塗料を筆でペタペタと乗せたけど、ここで僕がやりたかったのは首のところのメタリックに輝く飾り羽根のとこ。100円均一ショップで買ったメタリックカラーのマーカーでツンツンつつくとおもしろいように色が乗り、イメージ通りの姿になってくれる。この赤青メタリックの羽根の色、ハチドリや鴨みたいな構造色のギラギラ、繁殖期のオスの色っぽくてわかりやすくていいですよね。

ティラノサウルスの幼体は3.5メートルくらいで、成体になると10メートルってことなので、後ろの化石ティラノがだいたい大人サイズ。この化石キットは小学館の『小学8年生』の付録ですが、同じ恐竜がサイズ違い、状態違いであると博物館みたいになってこれも楽しい。海洋堂の「ティラノサウルス(幼体)」は、少ないパーツでサイズも小さいので、接着剤を使ってみるとか、筆で色を塗ってみるとかが初トライの人にこそオススメしたい。完成までが近いので達成感や成功体験を味あわせてくれる。あと恐竜の色は誰も知らないから好き勝手に塗ることの心理的ハードルも低い。「好きに塗っていい」って言われても自由すぎて困るでしょ。恐竜プラモはここがマジで楽なんですよ。