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違いがわかる大人になりたい/通好みなT-64戦車のプラモデル

 違いがわかる大人になりたい。コーヒーやウイスキー、インテリアやオーディオ、車でも構わない。こだわりのチョイスができる“通”な男になりたい。趣味である模型の世界でも、それは同じだ。
 T-64はソ連が開発した第二世代MBTのひとつ。T-62の後継車両であり、大ヒット戦車T-72の兄貴分ともいえる戦車だ。しかし、T-72が世界中で採用されたのに対し、T-64は本国専用。コストの高さゆえに輸出ゼロ、あまりメジャーではない。複合装甲に125mm滑腔砲と高性能であることは確かだが、まるで居酒屋の“常連しか頼まない裏メニュー”のような存在で、マニア心をくすぐる。

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 そんなT-64はSKIFとトランぺッターから1/35で商品化されている。私が購入したのは、エラ型補助装甲が特徴的なトランぺッターのT-64 mod 1972だ。

 ERAのような追加装甲がないため砲塔も車体も組み立てはシンプル。履帯も部分連結式で難易度はそこまで高くない。センターガイドも一体成型されているので組み立ては最小限で済む。トランぺッターの商品では珍しく、なめらかに曲げる必要があるエッチングパーツにも治具が付属するし、金属砲身まで同封されている。トランぺッターのキットというと精密すぎて手強い印象があるが、このT-64は比較的組みやすい。 ほどほどのエッチングパーツやゴム製パーツがいい味を出してくれる。

 組み上がると、ロシア戦車特有の低車高の特徴的なシルエットが楽しめる。初期型特有の115mm滑降砲を装備した砲塔や、魚のエラのような補助装甲──魅力が詰まった1台だ。

 タミヤのT-72M(左)と並べる。一見両者は似ているが、エンジンの形状や排気管の位置、転輪の形、砲塔の測距儀、雑具箱の配置などが違う。こういう発見こそ、プラモデルの醍醐味。 これだけ組み立てれば、“違いがわかる大人”に近づけるはずだ。

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