

「今日の鎌倉はFJがめちゃくちゃ走ってるな〜〜」。そのひとことが、散歩中の僕の視線を「街行く車」に集中させた……。

プラモデルという趣味は「インドア」の代表だろう。しかし、プラモが楽しくなる要因の多くが意外にも「外」にある。街には車が走り、かっこいい重機がビルを建てている。行き交う人の服装や雰囲気だってとてもプラモ製作の参考になる。見たり感じたりした体験は、実際家に帰って机の前に座った時に効いてくる。いつものプラモがより楽しくなるのだ。

先日、仲良くさせてもらっているプラモアニキ2人と鎌倉湘南散歩を楽しんできた。誘ってくれたZipp齋藤さん(@Swash_Zipp)は湘南エリアに住む「車やバイク模型のスペシャリスト」で、プラモの他に散歩を趣味としている。X上では#ぢぷさんぽのハッシュタッグで楽しんでいる様子も観られる。そこに僕と、彫刻家の大森記詩くん(@KISHI_OMORI)がお呼ばれしたのだった。

誘ってくれた齋藤さんの背中がカッコ良すぎて、すでに情景。アニキが初夏の海岸線の魅力を僕たちにレクチャーしてくれる。海の家が建設中だった時期に行ったので、重機の汚れ具合や木材の雰囲気などをバチバチに楽しめた。見えるもの全てがプラモの作りのヒント。まさにプラモ海岸だ。


記詩くんの黄色のTシャツが湘南の景色に映える。海や港を見ながら「カニ! 小魚!」とはしゃいだり、港の小屋の看板やサビを見て嬉しくなり小躍りを繰り返す。この看板を見て「仕上げるならウェザリングカラーかな? それともピグメントみたいな粉かね〜」とか言い合えるのである。それが共通趣味を持った仲間との散歩なのだ。

港のゴミ箱のパンクな景色も最高だった。アルコール、エナジードリンク、缶コーヒー……海の景色を見て楽しくなった人々の気持ちが詰まったゴミ箱だ。

そして湘南エリアの狭い道で、僕らは何台もの「トヨタ FJ クルーザー」とすれ違った。大型な車が僕の脇を走っていくスリルを味わいながら、その姿をじっくり見る。海岸線を走るFJ クルーザーは確かにかっこいい……その様子を観ただけで僕はプラモが欲しくなってしまったのだ。外に出たことで、また新たなプラモとの出会いのきっかけを掴むことができた。

僕の周りでもいま適度な運動を楽しむモデラーが増えている。その筆頭が散歩だ。体を動かしておいしいご飯を食べる。それは大好きなプラモ趣味を長く続ける秘訣だろう。散歩中に見た景色は、新たなプラモとの出会い・プラモ製作のアイディアを僕たちに与えてくれる。ひとりで歩いてももちろん良いし、仲間と散歩に行っても良い。プラモが楽しくなる原石は「外」にもある。ぜひ、あなたの足と目で、あなただけのプラモの景色を楽しんで、さらにプラモ作りを楽しんでほしい。