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「車両の使い方」を教えてくれる2人のアニキ!/タミヤ 1/35 ドイツ軍 4号突撃戦車 ブルムベア 後期型

 回転式の砲塔を持たず、四角い車体に妙に短い大砲が生えているブルムベア。一見して「いわゆる”戦車”とはなんか違うな……」とわかる見た目ですが、実際その仕事内容は戦車とはかなり異なります。タミヤの「ドイツ IV号突撃戦車 ブルムベア 後期型」に付属のフィギュアからも、その辺りの違いが読み取れます。

 いわゆる戦車は敵の戦車や戦線などにど正面からぶつかり、最前線で切った張ったをするのが仕事ですが、ブルムベアの仕事は歩兵の火力支援。徒歩で戦う歩兵にくっついて移動し、小火器ではどうにもならないような硬いターゲットに向けて大口径の榴弾を打ち込むのが仕事です。そのために取り付けられている主砲の後継は15㎝。現代の榴弾砲とほとんど同じような大口径の大砲で、敵が立て籠っている建物や陣地などを破壊して、歩兵の仕事を助けるのが目的の車両です。

 という説明を長々と書きましたが、このタミヤのブルムベア(2017年版)はその辺りの事情をフィギュアだけで説明しちゃっているキットです。というのも、このキットには車両のコマンダーだけでなく、車体の上に登って目標を指示する歩兵も付属しているのです。「車両単体で敵と撃ち合うわけじゃなくて、歩兵と打ち合わせしながら戦う車両です」というのを、付属しているフィギュアだけで説明してるわけですね。スマート!

 2017年の製品ということもあり、フィギュアは3Dモデリングを駆使して設計されています。当然ながら造形は超リアル。野戦服の縫製に合わせて彫刻されている歩兵の背中のシワなど、ゾクゾクするような生々しさです。

 組み立てみるとこんな感じ。前方を見据えるコマンダーと歩兵のポーズから、戦闘中っぽい緊迫感が伝わってきます。武装が短機関銃であることや双眼鏡を携帯していることから、この歩兵は下士官以上の立場であることがわかります。「他部署と連携するために、現場監督的な立場の人が直接打ち合わせに行った」みたいな状態ですね。ストーリーがある。

 あと、下士官氏の足回りがアンクルブーツに短ゲートルなのもちょっと注目ポイント。資源節約のため、大戦後半のドイツ兵にはいかにもドイツ軍っぽいジャックブーツではなく、短いブーツとゲートルが支給されました。ブルムベアも後期型ですし、キット全体が負けがこんできた後半戦のドイツ軍っぽい雰囲気でまとまっています。

 そんなわけでブルムベアに付属の2人は、なかなか濃厚なストーリーが感じられるフィギュアでありました。変わった形状の車両だけでも面白いですが、「これはこういう使い方の車両です」という使い道の部分まで伝わってくるようなフィギュア、組まないと損ですよ!

しげるのプロフィール

しげる

ライター。岐阜県出身。元模型誌編集部勤務で現在フリー。月刊「ホビージャパン」にて「しげるのアメトイブームの話聞かせてよ!」、「ホビージャパンエクストラ」にて「しげるの代々木二丁目シネマ」連載中。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。

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