

学校で数学のテストの答え合わせ、「正解はこれだけど、こういう解き方をすると式がシンプルになる」とちょっと頭をひねった解法を解説されることがあった。そのあとに「こうやって解いたのは○○だけ」と呼ばれる名前を聞いて、同じ点数だろうが多少勝っていようが、馬鹿正直に答えを導き出した自分としては負けた気になるのが悔しかった。

グローサーフントには「このパーツは使いません」と書かれたパーツが二個ある。これは説明書の通りだ。ただ、完成すると余るパーツはそれよりも多く、説明書を何度見返しても使いどころがない。しばらく考えたが余ったパーツのD3、4、9、10、41、42はひじの関節を、D30は上半身と下半身の接続部のもので、どちらも角度を自由に決められそうな作りをしている。
無論、説明書にそういったことは書かれていない。特に上半身と下半身をつなぐパーツは、単純にパーツを入れ替えればいいわけではなく、組み立て順も少し工夫を要する。しかも、これらは推測でしかない。とはいうものの、「あれ、もしかして!?」という気づきとともに自分で進んでいく様は、送り手側から用意された改造であって、それを使うことにひらめくことができさえすればチャレンジできる作業だ。

グローサーフントは1つの箱の中に3個入っているので、こういった隠された正解に気づいたあとに、すぐにチャレンジができる。隠された道に気づかなかった自分をすぐに取り返すことが出来るのだ。
ひとつ目は説明書通り、ふたつ目は余ったパーツが何に使われるものかを考えて作る。三つ目はそれらを踏まえて自分なりの完成を目指す。同じものが3個入ったプラモデルではあるが1つ1つがそれぞれ異なる組み立て体験を味わえる良いプラモだと思った。同じ作業を三周するものだと思っていたが、そんなことはなく残りの一体も楽しめそうだ。もしかして、海洋堂のマシーネンはみんなこんな感じで「隠された道」が潜んでいるのかもしれない。