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プラモが教えてくれる「リアルメカの設計アイディア」/タミヤ イギリス対戦車自走砲 アーチャー

▲ユニオンジャック!! 床にジェントルマン魂が刻まれたイギリス軍のスーパーメカをご紹介するぜ!!

 俺の前はどっち!? 普通だったら大砲が付いている方が前、ガンダムだって顔の正面が向いている方が前だよね!! しかし、兵器開発における設計思想の試行錯誤というのは面白いもので、そんな常識から外れてくる奴がいるんですね。今回ご紹介する「イギリス 対戦車自走砲 アーチャー」はまさにそんなメカ。出来上がった状態だけ見ていると、そんな違和感を感じないかもしれませんが、作ると「お前、どうしたの?」ってなる面白さがあるんですよ!

▲かっこいい大砲がドーンと出た普通の自走砲じゃん。って思えますよね?
▲その窓 is 何??

 大砲が向いている反対側に回ってみましょう。人の顔がドーンと出るくらいの窓があります。背中に窓……ということは……

▲前方に俺たちが大好きなガコガコレバーがある!!(語彙力

 ドライバー用の窓なのです!! 大砲と反対側に運転席が設けられているんです。どうして??? なんで??? だから移動する時はこうなりますよね。

▲ほーら。前に見えてきたでしょ。こっちを前だと認識すると、よりSF味がましたメカに見えてきます。カエルの顔みたいに俺には見えるんです

 このアーチャー、第二次世界大戦におけるイギリス軍のスペシャルウェポン「17ポンド砲」を積んだすごい奴なんですよ! ドイツの戦車を十分な距離からほぼ全て破壊できるというチート兵器なんです。旧式化したバレンタイン歩兵戦車を再利用して、17ポンド砲を搭載しようとしたら砲がデカすぎ……。エンジン配置とか改めてたら開発時間とコストも激ヤバになっちゃうよ〜〜ってなった時に「車体を前後逆にして戦闘室と操縦室を一体化するというアイディア」が生まれたんです。しかも、車体は前後逆にするだけでなく延長もされています……。当初から「本当に大丈夫?」って疑問符が出ていたみたいですが、戦後まで配備が続けられ、第二次中東戦争ではエジプト軍が使用しイスラエル機甲部隊と砲火を交えたなんて話もあります。

▲戦闘状態は砲身前。行軍する時は左側が前になります。それを知るだけで、この車両の見え方が大きく変わりますね


 タミヤのアーチャーのプラモは、本車両の面白さをめちゃくちゃ凝縮しています。戦闘室の中の密度感はまるでマスターグレードのような緻密さ。こんな場所に4人も乗ったらぎゅうぎゅうで苦しそう〜とか妄想しちゃいます。リアルなメカにもある面白アイディア。プラモデルはその味も僕たちに教えてくれます。本当楽しいですね! それでは!!

フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。

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