前回、タミヤの成型色(プラスチックの色を指します)を活かして、細部をちょい塗りしカッコ良くした「タミヤ ミリタリーミニチュア M3A1 スカウトカー」。この状態から、さらにタミヤのプラモの色に甘えてカッコ良くしていきますよ! お手軽に汚して、歴戦の雰囲気を纏わせますぜ。
リビングなどで安心してプラモに汚し塗装が施せる塗料が「GSIクレオス 水性ウェザリングペイント」です。こちらは水でも溶かせますし、より伸びを良くしたければ専用のうすめ液を使用することで滑らかに希釈できる塗料。筆洗いは水だけでOKなので、カップに水を注げば準備完了。
塗料も専用のうすめ液もほぼ無臭なので、家族やパートナーからも嫌な顔されることもありません。
うすめ液を出しやすいボトルや、チューブタイプの塗料によって、塗装準備が快適。ペーパーパレットや塗料皿を準備して塗装開始です。
塗料は人によってさまざまな使い方があると思います。僕の水性ウェザリングペイントの使い方は「模型の表面にちょんちょんと塗って、うすめ液もしくは水を含ませた筆でぼかす」というやり方です。
水性ウェザリングペイントを塗っていて、自分なりに気に入っている使い方が「水」と「専用うすめ液」を使い分けること。模型に多めに塗料を残してぼかしたい時は「水」。綺麗に拭き取りたい、よりうっすら汚れを纏わせたい時は「専用うすめ液」と、透明の液体を使い分けて楽しんでいます。スミ入れも「専用うすめ液」を使用。水より圧倒的に滑らかに流れて快適です。
汚し塗装をすると、汚れの雰囲気を纏うだけでなく、プラの色味が一段暗くなります。この暗くなった成型色を、ドライブラシ(筆に含ませた塗料をペーパータオルなどで拭い、筆に残った少量の塗料を模型に擦り付けるように塗る技法)で明るく立ち上げていきます。そうすることで明暗がはっきりと出て、お手軽にグラデーションのような雰囲気が出ます。
ある程度ドライブラシをしたら、ファインダストで埃を追加したり、より際立たせたいディテールに再度ウォッシュアンバーでスミ入れしたりすると、さらに雰囲気が出ます。
プラモが最初から纏っている色「成型色」。これは作るだけでそのモチーフのイメージを僕達に教えてくれるとっても大切な記号のようなもの。この色を自分色に染めてももちろん良いけど、こんな風に一緒になって楽しんでみるのもまた良いと思います。僕自身、このプラモを塗っている時は楽しくてしょうがありませんでした。隙間時間や週末などにぜひ試してください! それでは〜〜。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)