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タミヤが挑戦したライムグリーンの色彩に心が躍った話。「タミヤ ニッサン シルビアK’s」

 まさかこのライムグリーンが箱から出てはこないでしょう……と買って、箱を開けたらびっくり!! プラスチックの色で表現されていました……。今まで作ってきた車模型では出会ったことがない成型色と出会えたことに、嬉しさを覚え、買ったその日に一気に組み立てちゃいました。それが「タミヤ 1/24 スポーツカーシリーズ No.78 ニッサン シルビアK’s」です。1988年にフルモデルチェンジした5代目シルビアのトップグレードで(シルビアにはK’s、Q’s、J’sと3グレード用意されていました)、その年のカーオブザイヤーにも輝き、翌年の1989年にこのプラモが発売となりました。

▲ライムグリーンの成型色! 赤や黄色、青なんかは出会ったことがあるけれど、こんな淡いカラーも成型色でチャレンジしていたなんて、タミヤの車模型の色への挑戦は、本当に面白いです

 車模型はさまざまな色を塗りやすいように「白」のボディで成型されているプラモと、その車のメインカラーがプラスチックの色で表現された2種があります。このシルビアは後者になります。

▲キットの発売は1989年。昨今の車模型は細部まで細かくパーツ分割がなされ、パーツ点数も多いですが、このキットはこれしかありません

 色というものは不思議。完全に塗り分けられていなくても、そのモチーフのイメージカラーがプラスチックで表現されているだけで、とっても気持ちが軽くなります。プラモは、誰もが最初から塗装をするわけではないけど、組むことは多くの人が通る道。そうやって組んだ時に、色があれば「かっこいい車ができたな」って気持ちになれると思います。そして組むことを楽しめたら、自然と人は次の道へと進んでみようと、僕達のようになると思うんです。

▲シャーシ裏側には、特徴的なディテールをモールド

 細かな分割で実車さながらの精密度というものを追うだけではなく、プラモとしてそのモチーフの特徴を楽しみやすい範囲のパーツ数や分割で表現されているのも、タミヤの車模型の良いところ。シルビアのシャーシやインテリアはそのバランスが絶妙で、ボディを被せるまでに30分かかりませんでした。まさに軽快なプラモドライブを実現していたのです。

▲インテリアは左ハンドル仕様、右ハンドル仕様を選択できます。彫刻は今の目で見ても素晴らしいですね
▲ボディとインテリア、シャーシの成型色が異なること、そしてそこにタイヤの黒が入ってくることで、組むだけでも十分雰囲気を楽しめます

 タミヤの車模型のボディは、白いものでも、プラスチックに色がついたものでもとても美しい光沢があるすっぴんをしています。だから組んだだけでも満足度が高いんですよね。

 そして、このプラスチックの色の情報は、箱を開けるまでわからなかったりするものが多いです。だから、もしあなたがお気に入りの車模型を買ってきて、箱を開けた時に素敵なカラーと出会えたら、ぜひ教えてください。その情報で、また新しい仲間がきっと増えるはずです!!

▲ボディに色があるだけで、塗装したものと混ざって棚に飾ってもいい感じに見えるんです
<a href="/author/fumiteshi/">フミテシ</a>/nippper.com 副編集長
フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。

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