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1/35スケールだからこそ見えてくる「魚雷の姿」/ミクロミル 1/35 アメリカ海軍 Mk.15 水上艦用魚雷

▲吊るすタイプのパッケージですらないんだね……

 ミクロミルっていうウクライナの模型メーカーがあるんですよ。正直あんまりメジャーではなくて、知る人ぞ知る、みたいな会社なんです。製品も潜水艦を中心に、ヒコーキモケイもマイナーどころ(試作機とか計画機とか)を多数ラインナップしたりと、面白いメーカーではあるんですよねー。潜水艦も現行の原子力潜水艦もあれば世界初の軍用潜水艇タートル号もあったりと、なかなか「攻め」スタイルが強いメーカーでもあります。

 そんなミクロミルですが、「攻め」の強い製品の中でも「なんでコレを!?」っていうインパクト強めのアイテムといえば「1/35魚雷」なんですよねー。同じウクライナのメーカーICMも魚雷プラモ出してますが、アレは1/48。自分とこのヒコーキモケイに搭載出来る。しかしミクロミルは「1/35」なのです。

▲袋から取り出すとランナーが6枚。2セット組めます
▲モールドは少ないけどしっかり彫刻されてるぞ

 魚雷というと魚雷艇や駆逐艦に搭載されたり、潜水艦のメインの武装としてもお馴染み。あとは雷撃機に搭載されて運用する航空魚雷もあります。今回作ったのはアメリカ海軍がWW2で使用した水上艦艇搭載用のMk.15魚雷。航空魚雷のMk.13、潜水艦に搭載されたMk.14魚雷もキット化されてますねー。

▲でかいぞー

 さて、組んでみようと思いますが「1/35の魚雷」って言われてもピンときません。航空機に搭載するってなるとあんまり大きい印象がなかったりしますが、実際手に取ってみるとこのサイズだよ…ボールペンの芯とか仕込みたくなるサイズだよね!

▲これって、もしかしてスクリューですか……??
▲なかなかの鬼仕様だね

 えーと本体は分かりやすく左右分割の2パーツなんですが、安定用のフィンや二重反転スクリューなんかは個別に接着していく仕様…4枚のフィンは一応ダボ穴あるけどスクリューは合計8枚のパーツを「ほどよい位置と角度に接着してね」というかなりなアニキぶり!!

▲組み上がっちゃうと……魚雷ですね。ええ

 魚雷って結構形状がシンプルで、国毎の特徴もあんまりもないので「ザ★魚雷」という感じの模型が完成します。うん、魚雷だ(語彙力低下

▲ただこうしてみると……

 一緒に同スケールのフィギュアを置くと、とたんになんかスケール感がぐんと上がるというか、なんかよくわからんヌボーっとした棒状の物体(失礼な)から「展示品として置かれてるアメリカ海軍のMk.15魚雷」という解像度に爆上がりするわけです。いいなあこれ! 改めて魚雷のサイズ感が分かるんだよねー。魚雷としてはまったく相性を感じられない1/35というスケールが、AFVモデルと同スケールという事でフィギュアとの絡みでサイズの演出が出来るようになる、これがミクロミルがやりたかった事なのか……!! きっとそうだ(そうなのかはわかんないですけどね)。まあともかく、こういう遊び方が出来るのも楽しいもんですね!! 同一スケールっていいよねーという話でした。そして説明書に沿って組んでて面白かったところがちょっとあるので、最後にご紹介します。

▲展示用の台のパーツ。この横棒のパーツナンバー4、5なんですが……
▲ここだったよ!! ランナーだと思ったよ……

 何も考えずに使い終わったランナーをニッパーでバラしてポイポイするところでした。危ない危ない。説明書はちゃんと読みこもうね!

<a href="/author/ammonaitoh/">内藤あんも</a>
内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。

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