「絶対に完成させましょう!」タミヤのマーダーIII 7.62cm Pak36搭載型の熱意に最高にしびれた話。

 オープントップの戦闘車両は「完成後も中の様子がうかがえる」という楽しさがある一方で、内部構造の組み立てがつきもの。他にも、既存の戦車の車体に「とりあえず」という風情で砲を乗っけるタイプはツギハギ感がある。これが独特の魅力の秘密だと思います。

 その中でも、私の目を引いたのはタミヤ 1/35のマーダーIII 7.62cm Pak36搭載型 。取ってつけたような金属板がカクカクした見た目でかっこいい。それにやや車高が高いアンバランスさが気に入って購入しました。

 このプラモデル、絶対にマーダーⅢを完成させようという意思が凄い。特にしびれるのはこの機銃。「中の銃を動かせるように、接着しないでね」という指示が説明書に書いてあります。そして肝心のパーツの方はというと、流し込み接着剤が機銃にまで流れ込んでいかないように土手が設計されている。これなら絶対失敗しませんね。本当にすごい。

 それに、気になるのは説明書で時折現れる注意書き。「しっかり固定しましょう」だとか「これで車体の組み立ては終わりです」というメッセージが、まるで給水ポイントのように存在します。優しすぎる。めちゃくちゃいいタイミングで「休憩しようか」と言ってくれる頼れる先輩のようなプラモデルです。

 細かいところはしっかり細かくて、独特なデザインなので板状のパーツを貼り付けることも結構多いです。ただ、説明書がとにかく優しくて、しかも「絶対完成させてもらおう!」という熱いメッセージを感じるので、頑張ったら作れちゃいました。ベルト式のキャタピラを採用している点も、組み立てが楽になるのでとても良かったです。

 戦闘室に乗せた兵士が見えるように飾ろうとすると、車体は後ろ向きになります。すると、自ずと複雑な内部も見える。見どころをしっかりと抑えた演出で戦車と人が織りなす情景の面白さを教えてくれました。

<a href="/author/crisci4mens/">クリスチ</a>
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。