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目が飛び出るほどのみっちりディテールを刺身で味わえる幸運艦のプラモデル/「ピットロード 1/700 雪風 1945」

▲小豆くらいの大きさのパーツにディテールみっちり!!! こういった濃さも模型ならではのかっこいいデフォルメ。ピットロードの雪風でディテールマシマシの味濃い目なかっこよさを楽しみましょう!

 スッとしたモデルのようなシャープな模型と、筋骨隆々としたバキバキのボディビルダーのような模型……実は艦船模型は1/700という非常に細かなスケールとなっているためメーカーごとにディテール表現の思想が異なります。そこがとっても面白い!! 街の中にあるラーメン店が同じラーメンを扱っているのに味付けが異なるように、同じ船でもメーカーごとに味付けが異なります。今日はバキバキの味濃い目な艦船模型を味わえる「ピットロード 1/700 日本海軍 駆逐艦 雪風 1945」をご紹介します!

▲甲板の繋ぎ目や窓、舷外電路(船体の凸ライン状のディテール)がめっちゃくっきり。超かっこいいです

 ピットロードは川崎市にある模型メーカー。スケールモデル、特に艦船模型は精力的に発売しています。ピットロードの艦船模型は完成するとめちゃくちゃ強そうなほど味濃い目で、ディテールがくっきりしている物が多いです。各パーツの見映えと主張が強いので、パーツを見ているだけでもとっても楽しいですよ。

▲雪風は喫水線でカットされたウォータラインと、艦底部を取り付けたフルハルと呼ばれる仕様を選択できます
▲1/700スケールの中でもある程度の塊感を出せる甲板や艦橋などの艦上の構造物はワンパーツ成型

 大きなパーツで成型できるものは1パーツにして合わせ目消しの作業などをしなくても良い設計になっています。これらのパーツは積み木のように重ねていくだけで良いのでサクサクと組み上げることができます。

▲船体に甲板パーツをセットしたところ。甲板部分と船体の間にほとんど隙間ができません。バチピタです
▲たった15分で船の形になっちゃった!! しかもすんごいバキバキ。作りたくなってくるでしょ~

 船体パーツはサックサクですが、ここからがピットロード艦船模型のメインレースに突入です。ピットロードは武装や艤装にとってもこだわってくるメーカーです。単品でアップデートパーツも発売しているくらいで、細かい部分までパーツとして分けたり、ぎりぎりの細さを狙ってきます。

▲さっきの船体の上に乗るパーツ達。よく切れるニッパーとピンセットがあれば大丈夫!! 君の航海は絶対に成功するぜ!

 中にはマジで細すぎて、どっから切ればいいんだ……ってなるシーンに遭遇します。ランナーとパーツを繋ぐゲートを切った時の勢いでパーツが折れたりするなんてこともあるんです。

▲マストとか配管のパーツめっちゃ細い!! どうしよう~~~
▲めっちゃ優しい! ゲートカットをする際に最初に切ってはいけない場所を明記してくれています

 こうやって一人でも多くの人が無事な航海ができるように、太平洋戦争を戦い抜いた幸運艦のように、ピットロードの雪風には作り手への配慮があります。

 駆逐艦という小さなサイズの艦船模型は、艦船模型のはじめの一歩にも最適です。そして完成すると小さな模型にみちみちに詰め込まれたディテールに感動すること間違い無し!! まだ艦船模型を作ったことが無いという人は、ぜひこのピットロードの雪風を作ってください!! 最高だぜ。アディオス!!!!

フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)

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