海上自衛隊の新鋭艦まやを2021年のプラモクオリティーでいただきます!「ピットロード イージス護衛艦 DDG-179 まや」

▲ピットロードが2021年4月に発売した新キット「1/700 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-179 まや」をご紹介します!

 今回紹介するのはピットロード製の護衛艦まやです。実艦は2020年に就役したばかりのぴかぴかの護衛艦で、ちょっと特別なイージス艦というジャンルに属します。新鋭護衛艦のいいところはプラモデルも新しいところです。こちらのキットは2021年4月に発売されたばかりで実艦同様ぴかぴかです。

▲まもなく艦橋な1発成型パーツ!!

 箱を開けてまず目につく、いきなり完成している艦橋パーツ。イージス艦の外見の特徴である八角形のレーダーのディテールが見えますね。ピットロードはあきづき型以降上部構造物をなるべく1パーツに集約するという方法を取っています。ディテールも細かくいっぱいで堅牢な構造に細かいパーツをつけて、最後に船体に乗せるだけ。これで驚くほど組み立てが簡単になるんです。

 なにせ煙突の部分まで一体です。あとはフェンス部やアンテナ系のパーツをつけるだけ。この組み立て工数の省略がいろいろな部分に利いています。ディテールもくっきりなので、このパーツだけでもニヤニヤできますよね。

▲艦底部をつけたフルハル仕様、喫水線でカットされたウォーターライン仕様を選択できます

 このキットには標準で艦底部分が付属しています。ちょうど喫水線のところで分割されているので、ウォーターライン仕様でも制作できます。左が艦首方向で、でっかいコブはバルバスバウというものですね。喫水線下であごのように丸く突き出した部分を作っておくと、造波抵抗をうまく減少させていい走りができるようになるようです。現代の艦船はここに対潜水艦用のソナーを入れていることが多く、このまやでも色分けに合わせたUの字のソナードーム部をはめる構造になっています。

▲ディテールくっきりの装備品も要チェック!

 装備品はNE10というこちらも2018年につくられた新しい共通装備が入っています。古いキットも装備を最新の高精細のパーツに変えるとみちがえる、というこの10年の潮流を受けたアイテムです。中央に3つ並んだチャフ発射機がありますが、往年のファンには本当にここまで細かくなったんだ、と感慨深くなる部分です。これらのパーツは他の護衛艦でも使えるので、単品でも販売されています。

▲1/700のシーホーク!


 現代の護衛艦の標準装備ともいえるSH-60シーホークのパーツです。ここまで細かくなって再現されているのか、というレベルの立体化。こちらはまや型の共通パーツに入っていて、メインローターなどが新しく高性能になったK型を再現したものです。

 ランナーの反対側を見ると、マストのパーツがあります。これ実は同型艦のはぐろではマストトップのアンテナが違うようで、それを再現するためにふたつのマストが入っているんですね。そして隣には17式艦対艦誘導弾の発射筒があるのですが、こちらもはぐろが先行して搭載した角型のキャニスターです。はぐろはまだプラモデルになっていませんが、ピットロードはこの3月に就役したばかりのはぐろもしっかりチェックしていて、いずれは発売するぞ、という意気込みがわかります。

 さあ組み立てに入りましょう。最初は船体と甲板を接着するところからです。ここもピッタリと組み合わさるので、流し込み接着剤を使ってピシピシとカタチにしていきましょう。

▲まるでお城のようですな〜

 そしてさきほどのワンパーツ艦橋にいろいろとりつけていきます。さすがに超細かいパーツが多くなるので、ピンセットはいいものを用意してください。またここではアンテナ類の接着はトロっとした通常の接着剤がオススメです。

 あとはどんどん合体していくだけです。艦船模型では流し込み接着剤はセメントSがオススメです。こまかいディテールにちょっと接着剤がついてしまっても溶かさないというところがポイントなんです。

 マストはスラッとした角柱になっています。主要な柱は4パーツなんですが、ここをしっかり建てられるかがモデラーの腕の見せどころです。自分は通常の接着剤で軽くつけてから、遠くから見たり違う角度から見てまっすぐになるように少しずつ動かして、最後にセメントSでガッチリ固めるという方法をとっています。

▲これがピットロードの最新クオリティ! シャープな造形と組み立てやすさの融合!

 ということであっという間に完成です。護衛艦のなかでもイージス艦は艦橋が末広がりの八角柱で、ドッシリした構えになります。もっとステルスっぽい艦艇、たとえばまさに2021年現在進水しているもがみ型だと前の艦橋から後部のヘリ格納庫までずーっと一体化した構造になりますが、まやでは中央部分にくびれがあります。この細部の違いがどう性能に影響するのかはわかりませんが、ほかの艦船と見比べて面白がるのが楽しいんですよね。

 ウォーターライン仕様でもどうぞ。どこを見回しても高精細なモールドが刻まれていて、最新艦船模型のすごさをひしひしと感じます。

 実物のようにシャープなエッジの艦橋。イージス艦のレーダーは顔であり、このシルエットを為す大きな要素です。

 こんな小さなパーツを接着するの? というぐらいちいさなパーツが集まっているんですが、がんばったらこうやってモノになって帰ってくるのがいいんです。

 SH-60Kと甲板。畳んだローターも付属しているので、格納庫に半分しまう、なんていうテクニカルな完成形もできます。

 この階段のパーツも、各階層との接続や動線がよくわかるレベルで立体化できています。手すりがないから怖い? ああ、そんなことを思ったあなたはディテールアップ沼の入り口に立っています……。

 構造物の配置もトライアンドエラーで世代を経るごとに洗練されていくという進化の歴史なんですが、結果的に全体の配置やシルエット、そして防空という役割も同じ名前を冠した重巡洋艦摩耶を思わせるのは偶然にしても出来すぎでしょう。また時代を経て去っていった同じ名前の艦船を並べることができるのも模型ならではですね。みなさんも気になった艦船や見たことのある艦船を集めて作ってみてくださいね~。

けんたろう
けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。