

2001年にウクライナにて誕生したプラモメーカー、ミニアート。ここのお家芸ともいえるのがフィギュアと細かなアクセサリーキットだ。戦闘真っ最中の物から、一般市民の生活の様子、街の情景を作れるプラモなど、立体化するモチーフのセンスの良さもピカイチ。いつもの模型に添えるだけで、ちょっと違った雰囲気を演出できる。僕がもっと欲しいな~と思っている「普通の人」も、このメーカーを探すとかなり現れる。
ただ惜しいのは、戦争の時代の香りがする服装や物を持っている人が多いというところ。しかし! 今回出会うことができたアニキ2人は、時代を超越できる服「ワークスタイル」に身を包んでいた。箱を手にした瞬間、ひとめぼれだった……

働く服は時代を超えて、ファッションだけでなく普段の仕事着として、今でも形を変えることなく存在している物が多い。冒頭のイタリア軍のワークジャケットだって、そんなことを言わなければ普段のジャケットにしか見えない。働く服こそ、もっとも普通になれるキーアイテムなんだ。


働く人の動きを刻む、服のシワ。キレイに整えられた頭髪。すべてがスマートだ。職人のアニキなんてどう使うんだ? なんて考えてしまうと、途端にプラモの世界は狭くなってしまうと思う。なんだかもったいないよね。
ミニアートがこうやって職人と工具、机などをセットにしたプラモを出してくれたからこそ、僕はワークスタイルが立体化された時のかっこよさを改めて認識できた。日常はプラモになっても輝く。そして働く姿は、戦う姿よりも美しいのだ。
