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基本工作の波を夜と朝にかける/マイクロエース 1/32 オーナーズクラブNo.41 ’67ホンダN360レーシング

 オーナーズクラブシリーズ、じつは自分がプラモを作りはじめの頃うまく作れなかったのですが、今なら上手く作れそうだと思って作ることにしました。この記憶が蘇ったのは何の考えもなく購入したホンダN360のレーシング仕様の箱を開けたとき。忘れてた失敗が手に取ったボディパーツで思い出されます。
 「上手くなったかどうか」って、なかなか自分では判断がしにくいし、じゃあ客観的にそう思えるようにコンテストに出そうって言ったって、賞を取れるほどの上手さはない。ただ、こうしてプラモデルを趣味にし始めてから明らかに変わっているのは「道具が増えた」ということです。飛行機を作ろう、戦車を作ろう、フィギュアを作ろうなんて風にやってたらデザインナイフ、スポンジやすり、艶消しトップコートにスプレー……と増え続けています。

 なので「絶対に過去の俺とは違う!」と言えるのは”道具の数”と”それを操れる”という事実。オーナーズクラブを作っていると、それぞれの道具を適切に使うことができ思ったよりも簡単に形になりました。パーツのバリやパーティングラインなどをデザインナイフやスポンジやすりで削ったり、以前は待つだけだった乾燥時間もヒートガンで短縮されましたし、ピンセットを使ったパーツの角度調整も慣れたものです。
 また、知識としてレーシングカーの派手さや、昔のツートンカラーの車なんかが頭に入っています。プラモデルには、簡単なものと難しいものがあるけども、それぞれがさらに分類できるのではないかと思います。オーナーズクラブは、難しいキットかもしれませんが「基本工作」と呼ばれるような、切ったり削ったり貼ったりの作業の楽しさを存分に味わえさえすればとても親しみやすいキットです。

 今回は金曜日の深夜から早朝にかけてでライトやミラー周り、デカール以外を作りました。その後2時間程度寝て、残りの工程を終えるという、私が好きな靴職人が言う「追い込むのは夜、まとめるのは朝」方式で作りました。この、夜と朝をうまく使う制作方法は「プラモデルと自分」みたいな孤独との向き合いの周りにも確かに時間が流れていることを実感できます。それに、何時間も制作を続けている夜に失敗するような作業は、不思議と朝はすんなりできるのです。
 深夜の作業の合間に息抜きにタミヤの1/32のコルセアのパイロットも塗りました。「昔の靴職人はこうして靴以外にも作業の合間に余った革でバラの花とか、時計のベルトとかを作って遊んでうまくなったんだ」と話してくれたのは、私の父です。確かにそういう余裕があったからこその「車と人の情景」ということで、仕上がりにはとても満足しています。

クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

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