マスキングなしでプラモの塗り分けが超捗る/アクリル拭き取り法のススメ。

 いま自分の中でガンプラが熱いブームになっておりまして、そのなかでも『SDワールドヒーローズ』がとてもホットなアイテムになっております。これ、めちゃくちゃかっこいいんですシンプルに。パキパキに入ったモールドに各国のヒーローをモチーフとしたデザイン。パッと組んでシールを貼って置いておくだけでも満足度は高いのですが、やはりこのモールド、塗り分けたい欲求もまた高いのです。

▲マジメに塗り分けようとするとこういうアイディアが必要になる……


 塗り分けたらさぞかっこいいだろうなぁと思いつつ、その塗装工程を考えると仕事帰りのサラリーマンがマスキングして塗ってマスキングして塗って……うーんじゃあこのままでいいか!となっておりました。が、先日。Twitterを見ていたところ閃きまして。これ、水性塗料ならマスキングしなくてもいけるんじゃないか、と。さっそく今まで買ったことない水性アクリル塗料をごっそり買ってきました。タミヤならアクリルミニ、GSIクレオスなら水性ホビーカラーと書かれているものがそれです。
 なぜ水性アクリル塗料を買ってきたのか。それは拭き取りができるからです。
 (「拭き取り?なに拭き取りって……」とザワつく会場)

▲この凹んだところを全部紫色で塗ってください……マスキングして?本当に??

 通常、本体色を塗ったら色の違う細部を(もしくは残して)マスキングして2色目を乗せるのですのが、水性拭き取り法(いま命名した)なら、まず出っ張ったところに来てほしい色ラッカー系塗料でまるっと吹いてしまいます。

▲ラッカー系(GSIクレオスなら「Mr.カラー」)のゴールドを吹き付けたところ。
▲水性塗料を上から吹く!この場合はGSIクレオスの水性ホビーカラー、レッドメタリックとブルーメタリックを混ぜたもの。
▲あらかた乾燥させて、マジックリンを吸わせた綿棒で擦るとあら不思議!

 凸モールドにかかった塗料をご家庭にあるマジックリンをつけた綿棒でこするとあら不思議、水性アクリル塗料がごっそり落ちて下地のラッカー塗料が出てくるじゃないですか!(「おおーっ」と歓声の上がる会場)

▲細かいところはベビー綿棒やフィニッシュマスターでやると宜しい。


 これは「ラッカー系塗料は水性塗料の溶剤で溶けず、水性アクリル塗料はマジックリンで落とせる」という特性を利用したもの。よく紹介される「エナメル塗料の重ね塗り〜エナメル溶剤での拭き取り」と同じように、ラッカー系塗料の上から拭き取ることができるんですね。エナメル塗料よりプラに対するダメージが少ないのも利点です。なんなら水性アクリル塗料の部分にもエナメル塗料によるスミ入れも可能です。

▲一部マスキングも併用すれば、4色が入り乱れても全然塗り分けできちゃいます。

 もう全部吹き付けるだけ。マスキングはざっくりで十分。そしたら拭き取る。吹いて拭くだけ。ほんとこれだけなんです。色数が多いのも水性アクリル塗料のいい所。
 拭き取りしてる時はもうYouTubeとか見ながらやってますからね自分。疲れた体にも優しい!何よりダラダラ拭いてパッキリ出てくるモールドが楽しい嬉しい!仕事帰りにラッカーと水性、どういう手順が最適かなーと考えながら帰るのもまた楽しい。モデラーの深刻なマスキング疲れが取り沙汰される昨今に痛快な一手です。
(※注/「アクリジョン」は水性塗料ですが、拭き取りが難しかったので避けた方がいいでしょう。)

加藤茶常
加藤茶常

1978年生まれ。サラリーマン時々ライター。80年代の残滓。