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電柱すごいぜ! 身近の物でプラモ脳がフレッシュになる体験。

▲団地の夕方って、何とも言えない雰囲気ありますよね~

 前にも書いたバンダイのガシャポン「1/25 電柱」なんですが、色まで塗って完成させました。いや~、色塗らなくても全然電柱っぽいな~と思っていたんですが、塗って張り線(張り線でいいんでしょうかこの場合)までやるとさらに電柱。家の中に屋外で見慣れた物のミニチュアがあるというのは、けっこう変で面白いです。

 色を塗るにしても具体的にディテールを足すにしても、やっぱり近所に実物があるのは「電柱の模型」の大きな強み。電柱自体はコンクリート製、そこから生えている色々な物体は主に金属製と素材が違うので、同じグレーで塗っちゃうとこれは実物に全然似ないな……とか、電柱自体の色ってけっこう暗い緑っぽいんだな……とか、雨ざらしだから当たり前なんだけど塗装してあるにも関わらず金属部分はけっこう錆びてるな……とか、つぶさに見れば見るほど気付きがあります。

▲こういう黄色いカバーあるよね~~。これ足すと一気にらしくなりますね。そして意外と電柱は手癖で塗れないこともわかりました

 こうやってしみじみ電柱を眺めて改めて気づいたのが、自分がいかに普段惰性で塗装していたかという点。戦車や戦闘機では実物を観察できないので、どうしても「かっこいい模型を作る方法」として先人が確立したやり方に、見よう見まねでトライすることになっていました。それも何回かやれば手癖になり、たまに実物の写真を見ると「あれ? M1エイブラムスってこういうムチャクチャな汚れ方するんだ……」とビックリすることも。まあ、手癖だろうがなんだろうが、別に完成して面白ければそれでいいっちゃいい。

▲玄関を開ければすぐにご対面できる電柱だからこそ、手癖は通用せず、じっくり観察して頭をひねることになります

 だけど、電柱の模型なんて作ったことがないから、どう塗っていいかわかるようでわからない。でも、すぐ近所に実物があるんで、手癖が介入する余地がなくてもなんとかなるし、フレッシュな気持ちで塗装できるんですね。しかもこのガシャポンには塗装指示とかがないから、「あの電柱本体の微妙に緑っぽいグレーはどうやって塗ったらいいんだ……?」と頭をひねる余地がある。これがすこぶる面白い。そして一色塗るごとに電柱っぽい色になっていくんで、塗装するたびに笑える。これは新鮮な体験でした。あと、単純に錆びとか描き込むところがたくさんあって、ウェザリングするのが面白いというのもある。

▲電線の張り方はどうだろう? 

 一方で、電柱って本当に一本づつくっついてる機材や電線の張り方が違うんで、ディテールがある程度適当でもなんか電柱っぽく見えるというところもある。自分が作ったものもリード線やらピアノ線やらで色々デコレーションしてますが、何本か家の近所の電柱を眺めて「ほ~ん、こんな感じか」と適当にくっつけただけ。多分仕事で電柱の保守管理とかやってる人から見たら「これはないわ」という出来だと思うんですが、パッと見はなんか「リアル~」という感じに見えるんで個人的にはもうオッケー。適当に細い線を足しただけで「あ~、見たことある!」となるのはかなりの快感です。

▲普段の模型ではなかなかにフレッシュな体験が得られる電柱プラモ。電柱、すごいぜ!!

 というわけで、塗装からディテールの取り付けに関しても、電柱のキットはなかなか普段の模型作りでは味わえないフレッシュな気持ちが楽しめてよかったよという話でした。バンダイのガシャポンで、今後も1/25の統一スケールで信号機とか踏切とか作ってくれたら面白いと思うんですよね。もっと「身近にあるもの」がプラモデルになれば、色々面白い体験ができるんだろうなあ、と思った次第でありました。

著:須賀 亮行, 編集:オーム社
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しげるのプロフィール

しげる

ライター。岐阜県出身。元模型誌編集部勤務で現在フリー。月刊「ホビージャパン」にて「しげるのアメトイブームの話聞かせてよ!」、「ホビージャパンエクストラ」にて「しげるの代々木二丁目シネマ」連載中。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。

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