ドイツ最後の重駆逐戦車を手頃サイズのプラモデルでお手元に。

▲イタレリ1/56シリーズのパッケージはしゅっとしててかっこよろしい。

 このコーナーでも何度か取り上げたとおり、1/56スケールのAFVというとルビコンモデルズの製品が店頭でよく見かけます。商品展開もすばやくハイペースで商品化してるので「1/56といえばルビコン」というイメージがありますが、イタリアの老舗模型メーカーイタレリも製品化してたりするんですよねー。今回はそんなイタレリのヤクトティーガーを紹介してみようと思うのです。

▲パーツ数も控えめであっという間に完成しそうだね

 ヤクトティーガーといえばキングタイガーのバリエーション車輛でありつつも車体がちょっと延長されてたりしてて模型的にはバリエーション展開しにくい車種。イタレリの1/56にはキングタイガーもありますが、今回のヤクトティーガーは完全新規。

▲程よく一体化されたパーツのお陰で組みやすそうです

 いたずらにパーツ分割せずに牽引ロープやOVM(スコップとかの車外装備品)はダイレクトに一体化。塗り分ける手間はありますが細かく細いパーツをチマチマつける必要がないのは嬉しいね!とはいえ、エンジンデッキの対空機銃とかジャッキ、牽引用のシャックルとかはちゃんと別パーツとなっていて模型的なメリハリはついてるのだ。しかしもっと大胆に一体化されてるパーツもありまして…

▲ドイツ軍重戦車お馴染みの複雑な複合転輪はワンパーツです。奥になる転輪は気にしない。
▲キャタピラは部分連結式だけど四分割。起動輪や誘導輪にあたる曲面だけわけてあるのだ。

 ここまで割り切ってるパーツ構成なのは、1/56スケールがもともとテーブルトップゲームのコマとして生まれたアイテムなので頑丈に作る必要があるわけなんですが、キャタピラはともかく転輪はさすがにこれは省略しすぎだろうと不安になるわけですよね。どきどきしながら組み立てていきますと……。

▲組み上がるとまったく気にならない足回り。すごいな!
▲お手頃サイズゥ~

 元々大柄な車体なヤクトティーガーですがさすがに1/56、完成するとなんとも絶妙なサイズ感。前述したように一体化を進めたパーツ構成にしつつ戦闘室側面の予備キャタピラなんかは一個ずつ接着するので間引いて個性を出せたりするのは嬉しいぞ。勿論長大な主砲も上下します。ここしか動かすところがないといえばそうなんだけどね!

 とはいえひっくり返してみてみると転輪の裏側はヒジョーに大胆な構成になっておる。サスペンションすら造形しない勇気!むしろひっくり返して人に見せたくなるような絵面となってて面白い。ぶっちゃけ裏側に蓋するようなパーツを入れる事も可能だと思うんですが、「そういうんじゃないんだこれはゲームのコマなんだぞ」っていう強い意志を感じるわけですな…!まあその分素組みであれば一時間もかからずお手頃サイズのヤクトティーガーが完成するのはとても嬉しい。ちょっとお高いけど楽しいプラモなのです。

内藤あんも
内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。