50年越しのボンジョルノ!本家イタリアのプラモメーカーが手掛ける「イタリア最強AFV」の極上リニューアル。

▲イタレリのパッケージアートはマジでかっこいい。それだけで買いたくなる。

 イタリア軍のAFV(アーマードファイティングビークル、戦闘車輛の事です)っていうとどうしても地味なイメージが強いんですが、その中でまとまった数が量産されて活躍した車輛というと今回ひとつかみしたセモヴェンテです。

 セモヴェンテとはイタリア語で「自走砲」を差し、そのまま突撃砲のことも差す言葉。車輛毎に愛称がないので日本ではイタリア軍の突撃砲の事をなんでもかんでも「セモヴェンテ」って呼びますねー。ややこしい事に外見がほぼ同じなのにベースになった戦車が違うモノが多い。で、タミヤが発売しているのはM13/40中戦車をベースとしたセモヴェンテM40/41。今回のイタレリのキットはM15/42中戦車をベースとしたセモヴェンテM42なのです。まあ、なんというか名前がゴッチャになるのでややこやしい……!

▲インテリアが入ってるけどそこまでパーツも多くないのだ。

 イタレリの新作、M42 da 75/18は実は元を辿ると1973年に発売されたM40 da 75/18のキットをベースとしているバリエーションキット。

 なんとベースは48年前のキット……!! M40とM42の大きく異なるところはエンジン周り。エンジンを載せ替えたM15/42中戦車をベースとしているため、エンジンデッキ周りがまるっと新規造形となっています。全長も長くなってるので車体下部もまるっと新規、車内インテリアパーツも新規。じゃあどこが残ってるんだよってなると、四角い戦闘室と砲身、足回りのパーツですねー。全体で言えば6割ぐらいが新規造形パーツになってる感じかな。

▲こちらは新規パーツ。ルーバー(鎧戸)の抜けやパネルラインがシャープ。
▲50年近く前のキットでも負けてません!スコップなどのラックパーツ(61番、62番)なんか今見てもキレッキレのパーツ。
▲フィギュアの造形は……懐かしさを感じますなあ!

 古くからのパーツは場所によって若干ヌルさを感じるけど、キレがいいところは今見てもキレッキレだなーと感心します。足回りもパーツ数を抑えつつシャープな造形が冴える感じ。

▲見える範囲で。

 乗員のハッチが大きく、開けると車内が丸見えになるのでインテリアはこんな感じ。ちょっと物足りない感じもするけど、車体を組み込んでしまえば覗き込まないと見えなくなるのでこれくらいで十分じゃろ。

 パーツは多くないけどサクサクと組み上がる……とまでは言えないか……。さすがに古いキットのパーツはパーツ整形に気を遣うぜ。……とはいえ、週末二日あれば組み上がります。カタチになっちゃえば新パーツと旧パーツの差異もあんまり感じられない不思議な感じ。イタレリは新製品なのになんだか懐かしい感じがする、それを地で行ってるキットですね。

 あ、キャタピラはディテールもいいし瞬間接着剤でくっつく素材なので塗装前に組み込んで接着しちゃいました。ちょっと長く感じたのでひとコマぶん長さを詰めたかなー。他にも色々ありますが、まあ、そうだな、ホドホドにしておこうぜ!(疲れを癒す強めのお酒を用意します

▲48年の差。

 わかりやすく比べるパーツないかなーと思ったらありました、ジェリカン。左が旧パーツ、右が新パーツ。プレスラインのシャープな感じとか固定用バンドのディテールなど、比べたら申し訳ない感じではあるけどここまで解像度が上がってる事が嬉しくてにこにこしちゃう。

▲M41(右)と比べてみた。

 手元に以前作ったタミヤのセモヴェンテM41があったので一緒にパシャリ。エンジン回りの構造が違うのがわか……いや、違うんですけどパッと見あんまりわかんないや……。とはいえ、このM42はこれまでプラモデルがなくて新製品発表の時から期待してたアイテム。1943年にイタリアが連合軍に降伏してしまったので、量産されたM42のほとんどはドイツ軍が使ってました。

 で、そのあと長砲身化されてもっと強くなってたりするんですよね。そういうのもプラモになったらひとひねり効いたコレクションとなりそうです。……え?長砲身のM42 da 75/34はもう製品化決まってるんですって?コレクション的に見た目の変化を求めるならそっちを待てばよかったじゃん!(オチが付いたところでオワリです

内藤あんも
内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。