雪とプラモとドイツ兵。

 新幹線の車内で何となしに窓を眺めていたら、突然目の前に真っ白な世界が現れた。2年ぶりの東北の雪景色だ。
 私は今、母の実家に来ている。この地域は毎日毎日雪が降っていて、いくら雪かきをしても次の日には家の前が雪で埋まっている。それでも、遊ぶところはおろかコンビニすらないので毎日雪かきをするしかない。


 こんなお正月を見越して、事前にプラモデルを宅配便で送っておいた。タミヤの1/48 ドイツ空軍クルー冬季装備・ケッテンクラートセットだ。


 新年の朝、宅急便で一緒に送った使い慣れた工具でプラモを組み立てていく。塗料は持ってこなかったので塗装のことは気にせずにガンガン組み立てていこう。ふと横を見て窓から外を眺めると、雪の白が強くて風景はモノクロに見える。そんな景色を眺めながらプラモを作ると、いつもより集中できる気がした。

 ケッテンクラートと兵士たちをササっと組み立てたら、それらをポケットに突っ込んで外に出た。降ったばかりでふわふわの雪は、歩くとギュッギュッっと音がする。東京とは違うジンワリくる寒さを感じながら撮影スポットを探して雪に足跡をつけていく。雪かきをして山になっているところにプラモを置いて写真に撮ってみよう。真っ白な雪は天然の白背景でレフ板だ。

 楽しくなってきて色々写真を撮っていたらパラパラと雪が降ってきた。ここら辺は天気が変わりやすい。吹雪いてくる前に家の中に入ろう。服についた雪を払い、プラモについた雪も払って家に入る。手のひらの上にある、ジャケットを着込んで寒そうなドイツ兵たちを見て思う。彼らも同じように毎日の雪にうんざりしていたのだろうか。プラモと雪かきを通して時代も場所も違うドイツ兵たちとの距離が縮まった気がした新年初プラモだった。ワイワイ!

もとぴ
もとぴ

東京在住。世界を理解するための糸口としてプラモデルを制作中。趣味の記録や思索のためにnoteも書いています。