あの日のように、俺はサンバーに荷物を積みたい/プラモに添える積荷の話。

 このご時世でずっと家にるからか、外に出たい。
 が、なかなか外に出るのも億劫だ。新橋、日本橋、丸の内、秋葉原あたりは習慣的に行っているけど、違うところ。どこがいいかな……と思うとすっかり出かけ下手になっていることに気づく。お酒も飲まないし、部屋での楽しみ方を覚えきってしまった。なんとなく思い出すのは前の職場で販促をやっていたときのこと。
 会社初の販促兼デザイナーということで私を含む会社全体が、どのように扱えばいいのかがわかっていない中、ひたすら仕事をした。新しいブランドのロゴやストーリー、パッケージデザイン。POPも作ったし新店舗オープンも手伝った。ずっと本社にこもってデスクワーク。
 ただ、たまに営業部や商品部の人が「気分転換に外に連れて行ってやろう」という感じで、ホワイトボードに「クリスチ 同行」なんて書いてくれたり。印象的だったのは、海外から届いた商品を保管する倉庫へ行ったこと。ハイエースと軽自動車のバン。それぞれに会社で取り扱うブランドネーム+「号」の名前がついていた。「タミヤ号」とか「ハセガワ号」みたいな。

 倉庫に行くときにたくさんの折りたたみコンテナ、いわゆる”オリコン”を積んだ。
 なので、いま作っているサンバーにも私は何か荷物を積みたい。というわけでいろいろ悩んでいたのだけど、ミニチュアのカプセルトイで有名なケンエレファントからTRUSCO (トラスコ ) ミニチュアコンテナが出ているではないか。

 翌日、早速ケンエレスタンド上野店に行き入手。帰宅してカプセルを開けたら見事にオリコンゲット。というわけで私のサンバーの荷室にはオリコンが畳んだ状態で積んである。いま、部屋に飾ってあるサンバーは私の不注意もあってフロントガラスやリアガラスが少し汚れている。「これさえなければ完璧なのになー」と思わなくもない。ただ、倉庫だPOPアップショップだ新店舗だと何回か乗せてもらった車はそんなにピカピカではなかったし、毎日「〇〇号は今日はどこに行く?」とけたたましく聞こえる声を思い出すには、これで十分じゃないか。と思う。
 前の会社のロゴのデカールがあればな。なんて。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。