アニメプラスチック 『宇宙よりも遠い場所』としらせ編

▲出典:海上自衛隊ホームページ

 『宇宙よりも遠い場所』(以下「よりもい」)というのはとてもすごいアニメだったので、おれはどうしても劇中に登場した南極観測船・七神屋ペンギン饅頭号を手元に置いておきたくなったのだ。しかしペンギン饅頭号はなかなかグッズとして売り出されなかったので、モデルになった砕氷艦・しらせのプラモデルを買うに至ったのである。

 「しらせ」には初代しらせ(AGB 5002)と二代目しらせ(AGB 5003)があり、おれは二代目のAGB 5003のほうを慎重に注文し、届いた箱を開けて出てきたのは南極の大地のように真っ白なプラスチックだった。小学生のころにHGのガンタンクとストライクルージュしか組んだことがなかったおれは「さすがにこれは無理」となってしまい、クローゼットに放り込んだ。2018年の夏だった。

 そのままクローゼットの中で3年熟成させていたしらせのプラモデルを2021年の夏になってようやく取り出すきっかけになったのは、よりもいのキャラクターフレグランスが発売されるというツイートを見かけたことで、「せっかくなら三宅日向の香水とペンギン饅頭号を並べたいじゃないか」と思ったのだ。『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』(2019年のアニメ)を見てプラモデル熱が再燃し、ガンプラやガンダムではないプラスチックで遊んでいたおれは、ふたたびしらせと対面した。

 三年間の準備期間を経たおれの目で見ると真っ白なプラスチックはおおまかに塗るべき色ごとにパーツが分けられているように見える。説明書の組立図よりも小さいような細かいパーツもあるものの、流し込み接着剤と瞬間接着剤を使い分けられるようになったおれにとってもはや恐るるに足るものではない。

 組み立て説明書(と水転写式デカールの貼り方説明書)には上級者向けに「ちょっとした工作でよりリアルに仕上げられるよ」という挑戦状……もとい、アドバイスが載っていた。このあたりの丁寧さはこれまでやってきたプラモデルにはない親切心で、よかった。なんとでもなるはずだとやってみたらなんとでもなったので、おれもプラスチック上級者を名乗ります。

 最近、第63次南極地域観測隊出発の様子をYoutubeライブ配信で見ながらじぶんの作ったプラモデルを眺め、なかなかよくできているじゃんという深い満足を得た。机の上にいつでもペンギン饅頭号があるというのは、そういう生活である。

びびびんご
びびびんご

なにかになりたい、と思っている。アニメとゲームが好き。