キングオブホビー、鉄道模型とプラモの関係を考えた話。

▲京都鉄博にて筆者写す。これは海洋堂の宮脇センムの還暦パーティーの翌日、どうしても行きたくて帰りに寄り道した回。

 ひさびさにいろいろ考えるプラモがやってきました。ウェーブの新作、キハ81です。下の写真を見たら分かる通り、鉄道車両がど真ん中でパカーンと竹割りになっています。ワタシ、それなりに鉄道好きだし1/80っていうスケールも大きくて嬉しいし(日本ではHOって括りになってる寸法ですね)、さてどんなもんかしら!

▲接着剤ナシでも組めますよ、なんですけど運転台とかには塗装指示がバリバリあるタイプのプラモ。

 実売4389円で2両入り。その代わりデフォルメというかバンダイのBトレインショーティーみたいに車両の長さが途中でズッパリ切られて半分くらいになっているイメージです。ディテールはめちゃめちゃ繊細というわけでもなく、車輪の形状を見ても分かるとおり、かなりトイライクな方向に振ってあるのが分かります。車内の運転席や客席の様子がけっこうしっかり表現してあるのが楽しそう。

 足回りは簡素なパーツ割りですが、彫刻はかなり立体的で「まあこれくらい再現してあればオッケーだな」と思える感じ。動く鉄道模型に対して鉄道プラモって「再現力」で勝負しがちなんで、台車がやたらこまかくパーツ化されていることがしばしばあるんですけど、ザクッと割っても立体感が出せるならこういう方向もアリだと思うんですよね。

 どっこい車体と台車の接続は角ダボ!鉄道は台車の基部が回転することでカーブを曲がれるのですが、この模型は手でムンズと掴んでゴーロゴーロと前後に動かす遊びを想定しているみたい。ということはわりと低年齢層向けなんですかねー。どうなんでしょう。パーツのハメ合わせは小学生だとちょっと厳しいんじゃないか、ってくらい固いので、そこんところは注意したほうがいいです。

▲一応尾灯にマッキー塗って赤くしたりします。エラいなオレ。

 軌間16.5mmのレールに乗っけて(乗っかるんだ!)PLUMのキハ200形と並べてみました。ブルドッグと呼ばれるもっこりしたフェイスがかわいい。で、ディテールのシャープネスは鉄道模型やPLUM製品に軍配が上がりますが、組み上がってガッチリとした「おもちゃ」になるのはウェーブのキハ81かな、という感じです。「それならプラレールでよくない?(HOとプラレールはだいたい大きさが同じ)」と思うかもしれませんが、プラレールでキハ81は商品化されていないんですよね。

 ちなみにビシビシにシャープなHOのキハ81(もちろん塗装済み完成品です)、動力なしの先頭車両だけ買おうとすればだいたい9000円。こちらプラモでその半分くらいの値段。鉄道の立体物って本当に廉価でシャープなものがあるだけに、大きさとかプレイバリューとか改造の気楽さみたいなところで差別化してニーズを捉えていかなきゃいけないんだなぁ……(かつそれって、なかなか簡単なことじゃないなぁ)と思ったりするのでした。

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。