

何はともあれ、鉄道模型専門誌『RM MODELS』最新号の巻頭特集があまりにも最高なのでプラモデルの民は買うべきなのであります。なぜわれわれがわざわざ手を動かしてキットを作るのかを、改めて教えてくれる素晴らしい内容になっていて、なんだか泣けるのです。ちなみに月額980円(初入会なら初月無料!)のKindle Unlimitedでも読めるため、これを1冊読めば完全にモトが取れてしまうこともお伝えしておきます。
さて、巻頭特集が何なのかと言うと、グリーンマックス創業50周年を記念した『エコノミーキットのススメ』。鉄道模型の世界は「自作モデル」から始まり「完成品」が出現し、現在も両者は併存しています。自作モデルと完成品のあいだに位置するのが、キットです。寸法を測って素材を切り出して曲げたり穴を開けたりするのは大変だけど、車両の各面がプラスチック製のパーツになっていれば、これを自分で組み立てて塗装して作り上げるのはプラモデルとほとんど同じ。グリーンマックスはこれをエコノミーキットと名付け、たくさんのキットを発売してきました。

鉄道模型に一瞬でも興味を持ったことのある人ならば、袋入りのキットを見たことがあるはずです。RM MODELSの最新号では、プラモデル世界において飛躍的な進化を遂げているツールやマテリアルを駆使すれば、案外作れちゃうぞ……ということを鮮やかに示してくれます。速乾性の流し込み接着剤、透明な窓ガラスを曇らせずに貼れる接着剤、溶剤の匂いを気にせず塗れるのにしっかりと発色する水性塗料などがエッセンシャルに紹介され、鮮やかに車両が組み上がっていくさまは見ているだけでもすごく幸せな気持ちになれます。

それ以上に感動するのは、「なぜ、工作をするのか」というテーマにしっかりと踏み込んだ編集内容です。数多くのメーカーがしのぎを削る鉄道模型の世界において、完成品を買うのではなくキットを作る意義はどこにあるのか。じつはこれって、そっくりそのまま「プラモデルを作ることの喜びを肯定してくれる言葉」でもあります。かくいう私も、この号をきっかけに(これまでは尻込みしていた)エコノミーキットをいくつか買ってきてぱぱっと組んでみました。そして「ああ、組むのって面白いな!」と心の底から思えたのです。
自分は鉄道模型に興味がないからな……と言わず、ぜひ読んでください。いろんなイマジネーション、いろんな工夫、出来上がったものが世界でオンリーワンになる嬉しさ、そういう「工作の楽しみ」がギュッと、過不足なく詰まっています。もちろん、簡単なことばかりじゃありません。でも、それがおもしろいから、われわれはキットを楽しんでいるのです。