飛行機模型を吊ろうとしたら、「実機を展示する感覚」が指先から逆流した話

 飛行機模型を吊ろうと思って検索してみると、あまり吊る方法が出てこない。

 ただ、いつだったか、Facebookで「飛行機模型は場所を取りすぎるので参った」と投稿すると専門学校時代の恩師が「飛行機模型は保存場所は天井だと昔から決まっている」とクールな一言。というわけで、昔から親しまれている保存方法にチャレンジすることにした。

 吊るそうって思ったところで、「何で吊るすのか」とか「どう吊るすのか」みたいなのがいまいちわからない。そういえばと思い、博物館で実物の飛行機が釣られている様子を検索して、本家の吊るし方を確認すると大体吊られ方がわかる。一番簡単ぽいのは胴体の二箇所から吊るす感じ。ただそれだとフラフラ揺れてしまいそう。しっかりとしたワイヤーでギチギチに引っ張られて固定された飛行機を再現したいと思い、しばらく考えて垂直尾翼に穴を開けて天井の梁にも固定することにした。

 まず、機体にピンバイスで穴を開ける。胴体は1.2mmくらい。左右の穴に糸を通すために縫い針を使う。尾翼は縫い針を通す必要はないので0.5mmくらいにした。結んで準備ができたら、模型とホチキスを持って踏み台に上がる。

 天井の具合のいいところに糸を指で押し付けて、ホチキスをその場所に指と入れ替えるように当て込んでバチン。今回みたいに梁にも固定する場合は梁から行って、次に天井。バチンバチンと二箇所止めたら完成。位置を決めるのが結構難しいし、一回失敗した。

 この作業、満足度が相当高い。ふと目をやると自分が作った飛行機が室内を浮いている。

 ただ、意外なほどに集中力を使う。

 例えば糸を通した後に、しっかりと結べていなければ解けて飛行機は落下するし、いざ吊るそうと思ってホチキスと飛行機を持って踏み台に上がるときも「あ、ここで落としたら壊れるな」なんていう風に思うし、固定するときも「糸が切れたら終わりだ」とかそういうことを考える。なので、糸は釣り糸を用意したし、結び方に関しても釣り糸の結び方を参考にした。

 そうやって落としたら終わり、切れたら終わり、みたいなシリアスさを抱えながら飛行機を浮かしていると「博物館の飛行機も落ちたら終わり、切れたら終わりだよな」なんて思えてきて飛行機模型の飾り方としてかなりリアルな遊びをしているような気がしてとても楽しかったのだ。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。