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【レビュー】単色で仕上がる包容力/ハセガワ F4U-5Nという優しい飛行機模型

 鼻が長くて左右非対称のフォルム!逆ガルの翼ががすでにカッコよすぎるコルセアのなかでもハセガワのF4U-5Nは夜戦型ならではの魅力に溢れる超素敵フォルムで、「いつか絶対に作りたい!」と思っていた飛行機模型でした。キットを手にしてから知ったことですが、2001年にまるまる新規金型で開発されたかなりシャープなプラモデルなんですねこれ。

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 エンジンを強化して二段式スーパーチャージャーをくっつけて、鼻がちょっと長いのがまたイカす。そしてなにがいいってこのキットの塗装は「グロスシーブルー単色」か「つや消しブラック単色」のどちらかでOKなところ。とにかく全体を組み上げてから全体を同じ色で塗装して良い、というのが完成しそうな予感に満ちているじゃありませんか。

 フラップはすべて下げた状態で固定。ガッチリした取り付け用のダボがあるので組み立てもスムーズだし、とにかく味が濃い。機体表面のディテールは必要最小限ですが、わりとくっきりしたスジ彫りが好印象でございます。とりあえず飛行機のカタチになるところまではなんの問題もなく組み上がります。

 計器盤の緻密なディテールを見るとこちらも少し身構えてしまいますが、今回はとにかく全部塗装して完成した!と叫びたい衝動のほうが強かったのでコクピットはマーカーでペロペロ塗って左右胴体を貼っちゃいます。ぶっちゃけコクピットグリーンをドバーッと塗っておくだけでも雰囲気良く仕上がります。

 翼と胴体はバッチリフィットするし水平尾翼はビシッと左右がまっすぐに貼れるよう工夫された設計。「説明書に書いてあることだけをそのとおりにやる」と決めて取り掛かっているので合わせめ消しもそこそこ、毎日の空いた時間にちょびちょびと手を入れてゴロンとした存在感を毎日愛でるのがとても嬉しい。なんかうまいことやってやろうじゃなくて、キットのあるがままを楽しみます。

 着陸脚はしっかりとしたものですが、ぶっちゃけ吊るしものや機銃といったコマゴマしたパーツの取り付け難度がかなり高いのがこのキットの注意点です。タンクやロケット弾のノリシロが極小だったり、機銃の分割がかなりピーキーだったりします。ちょっと自分には無理かも〜と思ったら取り付けずに完成させて理屈はあとから考えてもいいのよ……。なんなら私はロケット弾の装備を諦めています。

 昔からハセガワの完成写真を見るたびに「なんか全体に青みがかった写真だなぁ」と思っていたのですが、そもそもグロスシーブルーの機体に水色のレターが入る機体なのでデカールを見て初めて「写真が正しかったんだ!」ということに気づくんですね。実際に手に取るまでわからんし、真っ黒に赤のマーキングが入った機体もカッコ良さそうだし、デカールが製作意欲をムクムクと育ててくれる好例と言えましょう。

 グロスシーブルーの色味についてはめーっちゃくちゃいろいろ悩んで結局NAZCAのダークブルーイッシュパープルを採用。ほんの僅かに赤みがかった暗くとも艶やかなブルー。しかもグロスに仕上がるのもまた素晴らしく、実機と似ているかどうかは置いといて「夜戦に似合うコルセアのイメージ」にドンピシャでした。コクピット前方のアンチグレアやプロペラ、レーダーのドームはAKのマーカーで塗装。そう、ブルー以外何もかもをマーカーで塗るというのも今回のテーマだったのだ。

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 ここ最近、自分の中でのプラモデルに対する欲がちょっと肥大化していて、あれもこれもやりたい……というのが足枷になっていました。しかしハセガワのF4U-5Nはボリュームのあるカッコイイ飛行機がストレートに仕上がるという意味ですごく包容力のある模型でした。ひさびさに「ああ、模型が完成したぞ!」という気持ちを味わえたので、肩の力を抜いて楽しむ方法を思い出したようです。それじゃ、次のプラモデルに参りましょう。みなさんも、ぜひ!

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からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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