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ちっちゃいサイズにルビコンモデルの本気を詰め込んだ最高プラモ!/1:56のM274 ミュールを組んで淡路島に想いを馳せる。

 この車両を見ていると、淡路島で見た「農民車」を思い出します。ジャンクパーツの寄せ集めみたいなものなので一台として同じ形の車両がなく、その見た目はほとんど『戦闘メカ ザブングル』のウォーカーマシン。無骨で実用一点張りなルックスから、近年はネット上を中心に注目を集めており、淡路島では新たな名物になりかけています。淡路島のホテルに行くと、「淡路島といえば」という感じで農民車がロビーに展示してあったりするんです。

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 M274 ミュール。空挺(パラシュート)投下が可能な小型の輸送車両として作られたもので、入り組んだ市街地や山岳地帯、ジャングルでも走破できたことから、ベトナム戦争で多用された車両です。見てのとおり、荷台にエンジンとタイヤと運転席を取り付けたような見た目ですが、後輪二輪駆動と四輪駆動が切り替えられたりして意外に高機能。重機関銃や無反動砲のような重火器も運べたので、ベトナム戦争では市街戦で大活躍しています。

 コンパクトかつシンプルな車両、くわえて1/56という小スケールキットなのですが、ルビコンモデルはかなり気合を入れてキット化しています。ランナーは1枚ながら、パーツ分割は意外と細かめ。

 ツルッとした荷台の裏側で「ラダーフレームにエンジンと前後輪がつながった差動装置がつき、操縦席周りのペダルやレバーと繋がっている」という構造がわかるようになっています。

 またM274の特徴が、エンジンがフレームで覆われている点。空挺降下みたいな荒っぽい投入のされかたも想定した車両らしいポイントですが、ここもほっそいパーツを組み合わせて作る仕様となっています。スルスル組めてすぐ形になる印象の濃いルビコンモデルのキットですが、M274はサイズの割に歯応えのある設計。スタッフの中にM274がめちゃくちゃ好きな人でもいるんでしょう。

 もうひとつ注目したいのがフィギュア。いかにもベトナム戦争らしい、ボディアーマーの前を開けてラフに着崩したドライバーのフィギュアがついています。

 1/56なのでフィギュア自体はちっちゃいんですが、虫除けのボトル(たぶん)やタバコをヘルメットバンドでくくりつけている様子がちゃんと彫刻されており、「このサイズでよくもまあ……」という気持ちになります。両手がハンドルの位置にピッタリ合っているのもグッドなのです。

 組み上がってみれば、そのルックスはまさに農民車。元々はベトナム戦争の車両ですが、こうなるともうオレンジとか青とかで塗ってサビサビに錆びさせて、農家のおじさんをドライバーにしたくなるところ。淡路島とベトナムの意外なつながりに思いを馳せつつ、作りたくなるプラモなのです。自分だけのミュールをぜひ楽しんでください。

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しげるのプロフィール

しげる

ライター。岐阜県出身。元模型誌編集部勤務で現在フリー。月刊「ホビージャパン」にて「しげるのアメトイブームの話聞かせてよ!」、「ホビージャパンエクストラ」にて「しげるの代々木二丁目シネマ」連載中。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。

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